約1割の女性が経験する性交後出血 「安心するためにも受診を」と専門医

性交後出血を訴える女性のうち、子宮頸がんや膣がんが発見される確率は高いのか。

2022/06/04 09:30

■性感染症はやはり怖い

そして、コンドーム非装着では性感染症がうつるリスクが高くなり、必然的に女性が性交後の出血を訴える率も高くなっているとのこと。だが、恐れるべきはクラミジアだけでなかった。

各種の感染症により子宮、卵管や卵巣に炎症が生じる骨盤内炎症性疾患(pelvic inflammatory disease:略称PID)という状態になると、それ自体が出血の原因になるそうだ。

なお、特に問題がないと言われた場合に多いのが、擦り傷による出血。乱暴な摩擦、膣の乾燥、性玩具の使用、出産前後などが考えられるという。


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■安心するためにも必ず受診を

ニューヨーク市在住の産婦人科の権威であるリン・シンプソン博士は、『Cleveland Clinic/Women’s Health』に寄せた論文のなかで「ほとんどの性交後出血は大きな問題にはならない。だが、やはりガンも発見されている」と解説している。

子宮頸がんや膣がんがある女性の11%が、性交後の出血を理由に受診しており、わずかな点状出血だけという人も。出血量にかかわらず、やはり受診することが大事だという。

また、上記の子宮頸管ポリープ、子宮頸部外反症、子宮膣部びらんは治療法が確立しており、「性生活の不安を解消するためにも、ぜひ治療を受けて」と呼び掛けている。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

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