元ダイエー助っ人投手が脳腫瘍死 レーダーガンと人工芝の安全調査を求める声も
ウエスト選手を含め、フィラデルフィア・フィリーズではなんと6人が脳腫瘍で死亡していた。
■「異常事態」と大学病院の医師
ニューヨーク大学ランゴーン医療センターのマーク・シーゲル教授は、「フィリーズにおける発症率は異常。これはクラスターであり、詳しく調査する必要があります」と話す。
5人が投手または捕手であることから、レーダーを使って投球速度を測るレーダーガン(radar gun)への曝露の状況、そして人工芝に含まれている化学物質の発がん性について、しっかり調査することが望ましいとしている。
■人工芝の危険性を疑う例
2009年、アメリカ・ワシントン州立大学の女子サッカー部で、ゴールキーパーばかり2名が非ホジキンリンパ腫を相次いで発症した。
入院した病院は「なぜかゴールキーパーの発症者が多い」と述べ、そのとき最も疑われたのはスポーツ用の人工芝。根本に充填されている黒のゴムチップだった。
ゴールキーパーのシューズは人工芝の地面をしっかりとつかむ強いグリップ力が特徴で、フィールドプレーヤーもプレー中何度もゴールエリアに集中する。そこでは、人工芝由来の粉塵が頻繁に舞い上がっているのだ。
■スコットランドの研究チームも
かつて人気番組の『USA TODAY』は、人工芝を使用した競技場が全米に1万箇所以上あると指摘。政府機関が無責任にもその安全性を強調することに異議を唱えていた。
また、スコットランド・スターリング大学のアンドリュー・ワターソン教授らの研究チームは、人工芝の安全性について調査を行い、複数の発がん性物質が存在すると公表。ベンゼン、カーボンブラック、鉛などが含まれていると指摘していた。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)