高校生コスプレイヤーの下着にカメラを… 卑劣な「盗撮ローアングラー」を問い質した
「ニコニコ超会議」で盗撮らしき行為を行う集団が。記者はその1人を直撃した。
■震える声で「コスプレしたくない…」
動画撮影は、被写体の許可があった時のみ許されるが、はた目から見ても彼女が嫌がっていたことは明白だった。
万が一、コスプレイヤーが2人組に「卑猥な撮影を許可している」ことも考えられたため、まずはその様子を写真に収め、2人が去った後に当事者の女性コスプレイヤーに確認すると「どう断っていいかわからず、本当に怖かった。撮影はOKしましたが、動画とは聞いていない。こんな撮影をされていたなんて…」と唇を噛んだ。
連中に撮られた盗撮動画は、1年ほど時間を置いた後、盗撮系動画サイトで有料販売されるケースがある。時間をあえておくのは、被害者からの削除依頼を減少させる狙いだ。この2人組、じつはこの6、7年で数十回盗撮らしき行為に及んでいることを記者は目撃している。しかし前述の理由から、他のカメラマン、取材メディアもこの件の追及は難しかった。
「初めての大型コスプレイベントで楽しみにしていたんです…お友だちが急にこれなくなっちゃって、1人で会場まで来ました。もう今日はコスプレしたくない…」(女子高生コスプレイヤー)。
■警察は「110番でも良い」
コスプレを純粋に楽しみたい─。そう思う、娘ほど年の離れた女性に欲望と金のため襲いかかる集団。記者は周囲で次なる“品定め”をしていた2人組のうちの片方を問い質した。
動画は販売目的なのか問うと「…い、いえ。自分1人で楽しむためですよ。(コスプレイヤーを)驚かせたなら申し訳ない。販売やネットにアップすることはしない」とサングラスにマスク、帽子という完全変装スタイルの中年男性。もう一人の“相方”もそうなのか確認すると、相方の存在は認めつつ「アイツはちょっと迷惑な撮り方をするからなぁ…私は違いますよ」とシラを切る。もう一人の長身キャップ姿のローアングラーも追ったが、残念ながらすでに会場からは姿を消していた。
続いて、会場を巡回していた千葉県警の警察官に今回のケースを話した。すると「トラブルになったらすぐ我々を呼んでほしい。110番でも良い」という回答があり、状況を詳しく聴取された。
いかにコスプレイヤー、イベント主催側が警戒していても、どこからともなく入り込み、悪行を重ねる盗撮ローアングラー。被害に遭ったコスプレイヤーは数知れず、数年前に引退した元人気コスプレイヤーは「5年前、東京ビッグサイトで勝手に撮られた動画がいまだにネットに残っている。下着の繊維がわかるほどアップで撮られており、顔にはモザイク処理もされていない。コメント欄には『こんな短いスカート履いていたらそりゃ撮られるわ』という許せない言葉もあった」と憤る。
コスプレはカメラマンが好き勝手できる現場ではない。横暴を許し続けていてはコスプレイベント文化はいずれ崩れる。信頼できない相手への動画撮影は最初から断り、途中で少しでも異変を感じたなら「これで終了して欲しい」と撮影停止指示する自衛手段を、初心者コスプレイヤーたちは必ず使うべきなのだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)