電動キックボードの規制緩和 「正直イヤ」と事故に怯えるタクシードライバーも…

道交法が改正され、電動キックボードがより使いやすい社会が将来訪れる。しかしそこにはまだ課題も。

■国民生活センターは警鐘も

電動キックボード

便利な反面、安全面では課題が残っている。

国民生活センターが4月7日に更新した資料「電動キックボードでの公道走行に注意」には、「消費者の中には法的な位置付けや乗車方法などを正しく理解していない人がいるものと危惧」と問題点がまとめられている。

車両や車輪がコンパクトであることから「利便性が高い反面、凹凸や滑りやすい路面では不安定になる場合がある」「進行方向を合図しながらの片手運転では、乗車状態が不安定になる」といった運転時のテクニックの他、国交省や警察庁などの行政に対し「キックボードの道路交通法上での区分について、周知継続を要望する」と交通ルール理解の徹底を求める内容だった。


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■重要なのは運転手の意識

今回の法改正について東京・渋谷、新宿近辺を回っている40代のタクシードライバーに話を聞いた。

「交差点で停車中、車道と歩道の狭い空間を走っていくキックボードをよく見るが、並走するのは正直イヤですよ。フラフラして不安定な上、何かに触れたら真横に倒れるでしょう」とストレートな感想を明かす。

さらに「ただでさえ逆走やスマホ見ながら運転する無法自転車が走っている中、どこか不安定なキックボードまで出てきたら気が抜けない…」と怒りをあらわに。「軽い接触でも起こそうものなら、過失割合は自動車のほうが分が悪くなりそう。我々ドライバーは生活がかかっているのに、なんで国はあわてて広めようとしているのか」(40代タクシードライバー)。

キックボードの規制緩和は便利でスマートな街づくりに大きく貢献する。施行までのカウントダウンが始まった中、車両メーカーや、シェアサイクル業者たちもトラブルを防げるよう急ピッチで対策している最中だが、利用者のマナー・知識をさらに改革することが必要不可欠のようだ。

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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤

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