性転換した元男性警察官が女性をボディチェック 警察署委員会の決定に掲示板炎上
欧米でいうボディチェックの多くは、違法薬物の所持を疑って行われるが、下着に隠されていることも多い。
子育て世代の大勢の女性が訪れている、海外の人気掲示板『Mumsnet』。そこでこのほど、イギリスの警察におけるトランスジェンダーの話題がトピックスにあがり、炎上してしまった。『Mail Online』などが伝えている。
■「女性警察官に限定して」
事の発端は昨年の秋、女性の権利向上を目指す団体の支援を受けた3人の女性たちが、警察の各組織に「女性のボディチェックは女性警察官が行うと決めてほしい。男性警察官や元は男性だったトランスジェンダーの警察官に触られるのは恐怖だ」と手紙で苦情を入れたことにあった。
それを受け、イギリスの全国警察署長委員会(The National Police Chiefs Council:NPCC)が、議論を進めたという。
■現時点で自認する性が優先
先週、その件について結果を明らかにしたのは、サウスウェールズ警察を昨年に定年退職した女性幹部職員だった。
NPCCによる審議の結果、昨年12月にはこれまでの方針が改められたといい、トランスジェンダーは現時点で自認する性が職務にも反映され、同じ性のボディチェックを担当することになると説明された。なお、トランスジェンダーの警察官の正しい人数は把握されていないという。
■「断固拒否」と女性たち
また今後は、もしも女性市民がボディチェックについて「本物の女性警察官がいい」「男は気持ち悪い」といった性差別的な言葉を放った場合、起訴される可能性も十分にあるそうだ。
『Mail Online』がトピックスでその話題を伝えると、掲示板の『Mumsnet』はさっそく炎上。「不快、ぜったいに嫌」「拒否する」「本物の女性警察官と代わってと要求する権利がなぜないの?」といった声が相次いだ。
欧米でいうボディチェックの多くは、違法薬物の所持を疑って行われるが、下着に隠されていることも多い。
■「現場を知らない者が決める」
ジェンダー差別をなくすことは、どの職場にとっても大きなテーマとなっている。掲示板には「それは理解しているけれど、他人に体を触られるとなれば話は別よ」「私たち女性の権利より、トランスジェンダーの権利が優先だなんて」といった怒りの声が多数寄せられている。
また、警察にとっても市民との円満な関係は重要だ。このたびの結論を下したNPCCについては、内部からも「現場をよく知らない連中が何事も決めてしまう」といった苛立ちの声が上がっているもようだ。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)