インドで大量の「偽牛乳」が出回り問題に 獣医大学が無料検査を行う
インド・パンジャブ州獣医大学チームが、消費者のために牛乳の品質検査を無料で開催。インドの牛乳は危ない?偽牛乳とは?
■危険な注射を打つ場合も
また、乳も牛、水牛、やぎのものが手に入り、各州ごとに販売されている商品が異なっており、流通も複雑。管理が追いつかない状況なのである。
たとえば、「100%牛の牛乳」として販売している牛飼いの家庭から直接牛乳を購入する場合も量を増やすために水を入れたり、脱脂粉乳を混ぜる場合も。また、牛と水牛の牛乳を混ぜて販売したり、牛にミルクを多く出させるために危険なホルモン注射を打つ場合もあるのだ。
■インド人にとって牛乳とは
実際、インド在住の筆者の家庭の場合、4人家族で1日の牛乳消費量は約3kgで、毎朝、自宅へ届けてくれる。牛飼から直接購入しているので、実際、どこまで安全なのかは検査していないため分からない。
しかし、大手会社の紙パックやプラスチックパックは1年以上保存がきくものもあり、それは薬臭い印象があり苦手だが、届けてくれる牛乳は自然な味がするのでお気に入りである。
このように、多くの人がなじみの牛飼から直接購入している事実もあり、実際にはあまり気にしていない消費者が多いことが分かる。
ただ、パンジャブ州は特に牛乳の生産や消費量が多いため、このように安全性への意識を高める無料検査キャンプは重要。国民の健康を守るための、素晴らしい試みであると言えるだろう。
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(取材・文/Sirabee 編集部・NaganoYae)