67歳男性が精力増強剤に154万円の浪費 老後の貯蓄を削るも詐欺と判明
専門家は「安易な商品に手を出すより、まずは医師に相談を」と警告している。
やがて誰の身にも訪れる“老い”。身体的あるいは外見的な老いや衰えに抗おうと努力するのは、おかしなことではない。特に男性が気にするのは性機能の衰えだとも言われているが、シンガポールのある男性のなんとも哀れな話題を、『AsiaOne』や『Mothership』が報じている。
■「20分間の持続をお約束」
シンガポールに住む67歳のリンさんという男性は、日頃から精力面での衰えに悩んでいた。強力な精力増強剤を探していたある日、「男のパワー20分間の持続をお約束」と書かれた商品を目にした。
海外通販の商品ではあったものの、その謳い文句に惹かれ注文することに。420シンガポール・ドル(日本円にして約38,000円)を支払うと、錠剤が入った数本のボトルが送られてきたという。
■商品に効果はなく
さっそく試すしてみるも、さほど効果は感じられず、「20分間の持続」というのもまったくうそだった。リンさんは通販の担当者に苦情を伝えると、「では違う商品を試してみましょう」と言われ、新たな商品の購入を促された。
その後に別の商品が送られてきたものの、やはり効果はなく、リンさんはそこで初めて不信感を募らせたという。
■パッケージには「お肌の改善に」
改めて苦情を入れるも、担当者は「ではこの商品はいかがでしょうか。身体的な衰えに悩んでいた、多くの男性たちを救ってきた薬なんですよ」と教えられ、リンさんはまた新たに3つの商品を契約してしまった。
その後、5ヶ月にわたりそれらの薬を使用していたが、20分間も持続することは一度もなかった。そしてある日、届いたある商品のパッケージに「お肌の改善に」という文字を発見し、やっと詐欺被害に遭っていたことに気付いたのだった。
■被害総額は154万円
リンさんの被害総額は17,000シンガポール・ドル(約154万円)にも及んでいたが、顧客対応のダイヤルはすでに閉鎖。リンさんはメディアに「本当に後悔しています。老後の貯蓄にまで手を出してしまい、愚かすぎました」と話し、肩を落としている。
この件に関し、シンガポールの保健科学庁は「疑わしい通販商品に安易に手を出さないように」と国民に警告。問題を抱えている人は医師に相談することを奨励している。
・合わせて読みたい→Amazonタイムセール祭り これからの時期に嬉しい入浴剤がお買い得
(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)