ロシアの通貨ルーブルの価値が急落 キッズ向けゲームより低いと世界が騒然
キッズ向け仮想空間『Roblox』の通貨は、日本円より強い? 通貨の信用不安とメタバースの関係性も、話題になっている。
国際的な制裁措置によって、急落が続いているロシアの通貨ルーブル。その価値が、オンラインゲーム上で使用されているゲーム内通貨よりも低くなっているとして、海外SNSなどを中心に話題になっている。
■欧米による金融制裁
ウクライナへの侵攻をめぐって国際的な金融制裁措置を受けたロシアは先月28日、ルーブルが為替市場で3割も暴落し、1ルーブル=0.0084ドルという市場最安値を叩き出した。
この数字は、子供向けのゲームプラットフォーム『Roblox(ロブロックス)』で使用されているゲーム内通貨『Robux』の1Robux=0.0125ドルを大きく下回っている。海外SNSで話題になったほか、ニュースメディアでも取り上げられる事態となった。
■現金に引き換えが可能
ロブロックスとは、ユーザーが自分で作成したゲームを共有できるプラットフォーム。新型コロナウイルスの蔓延でインドア需要が急増したため、現在では世界中に1億人以上のアクティブプレイヤーを抱えるメタバース(仮想空間)の1つだ。
通貨であるRobuxはゲームの購入や要素のアンロックに使用され、ゲーム開発者は稼いだRobuxを現金に引き換えることができる。そのためキッズ向けとはいえしばしば投機の対象として見られることも多く、実在の通貨と比較されたのもこういった特徴からだろう。
■日本円はそれ以下…?
一方、日本円の1日の為替レートは1円=0.0086ドルであり、Robux以下なのは変わらない。しかもルーブルは同日には1ルーブル=0.011ドルまで持ち直している。
為替レートは流動的なものとはいえ、日本円の価値が世界中から経済制裁を受けている国の通貨よりも安いという点は、資源大国であるロシアの底力を感じさせる。
■新たな投資先を発見か
一連の出来事は海外SNSでも話題になり、「子供用のメタバースがロシアよりもすぐれた投資先になるとは驚いた」「実際のところ、世界で使われている多くの通貨はRobuxよりもレートが低いよ」といったコメントが寄せられた。
また「ロシアはSWIFT(国際決済取引網)から締め出されてもRobuxに頼ればいい」「ロシアが国策としてゲーム開発者たちにRobuxを稼がせる未来が見えた」と、ロシアがRobuxを集めだすのではないかとコメントするユーザーもいる。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)