ダウン症の22歳女性がGUCCIの広告塔に 念願叶いモデルエージェンシーと契約
外見や障害にとらわれず、ありのままの自分を大切にしているベスさん。今後の活躍に期待だ。
ダウン症を持って生まれた女性が、このたびモデル・エージェンシーとの契約。GUCCIの広告塔に抜擢され、大きな話題を呼んでいると、イギリスの『Daily Mail』や『BBC』が報じている。
■きっかけは同じダウン症の女性
晴れてモデルとしてのデビューを果たしたのは、イギリス・ウェールズの南部に位置するスウォンジー市出身のベス・マシューズさん(22)だ。
数年前、同じくダウン症を患っているエリー・ゴールドスタインさん(20)がGUCCIのモデルに抜擢されたことがあり、その広告を見て刺激を受け、モデルを志すようになったという。
■ついにエージェンシーと契約
エリーさんは、その後も『allure』や『GLAMOUR』『ELLE』など女性誌の表紙を次々と飾り、さらには『VOGUE』のYouTubeチャンネルにも登場するなど、世界的に一躍有名となった。
そんなエリ―さんにひたすら憧れたベスさんも、念願かなって、モデル・エージェンシーの『Zebedee』と契約した。Zebedeeは5年前に設立されたばかりの会社だが、障害を持つ人、義足、尋常性白斑を患っているモデルを、積極的に採用している。
■不安はやがて自信に
ベスさんの母親であるフィオナさんによれば、ベスさんが生まれ、ダウン症を患っていると判明したとき、家族は「この先どうやって生きていけば…」と悲観的になったそうだ。
しかしベスさんは先日、GUCCIの衣装を身にまとい、美容キャンペーンに参加。真っ赤なドレスを着こなす堂々とした姿からは、不安が自信に変わったことが見て取れた。フィオナさんは「撮影が始まって30分で、『この子ならできる』と私も確信できました」と話している。
■多様性を受け入れる時代に
身体的特徴、LGBTQIA+などの性的指向、文化、宗教、伝統など、現代人には多様性に対する理解や受容の力が求められている。同時に、身体に障害を持って生まれた人も、それを個性として受け止め、自身を愛することが生きる自信につがると言われている。
英国ダウン症協会のジュリアン・ハレット氏は、「エリーさんやベスさんのような、障害を持っていても成功した人たちを見るのはとても嬉しいこと。同じ障害を持つ人たちの社会参加や就労に、大きな希望を与えてくれています」とメディアに話している。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)