キネマ旬報ベスト・テン、映画『ドライブ・イン・カー』が5冠に輝く
「第95回キネマ旬報ベスト・テン」日本映画作品賞は映画『ドライブ・イン・カー』が受賞。
■『ドライブ・イン・カー』が5冠
映画『ドライブ・マイ・カー』は、「第79回ゴールデングローブ賞」で日本映画として62年ぶりに非英語映画賞を受賞。現地時間8日に発表予定の「第94回米国アカデミー賞」国際長編映画賞及び作品賞へのノミネートも期待されている作品だ。
この日も、日本映画作品賞の他に助演女優賞(三浦透子)、読者選出日本映画監督賞(濱口竜介監督)、日本映画脚本賞(濱口監督、大江崇允氏)、日本映画監督賞(濱口監督)と5冠に輝いた。
■役のために運転免許取得
西島秀俊演じる舞台俳優で演出家・家福悠介の専属ドライバー・渡利みさきを演じた三浦は、「ありがたい賞をいただきまして、うれしく思います」と微笑む。
「去年出会った2つの作品の役は、今まで演じてきた役の中でも、自分が今まで考えてきたこと・大事にしてきたことを共有できる、自然に演じられる役でした。また0からの気持ちで丁寧に、この賞に恥じないように、楽しくお仕事を頑張っていきたい」と受賞の感想を述べる三浦だが、じつは「ドライブ・イン・カー」のオファーを受けるまで運転免許を持っていなかったそうで、役のために取ったと笑う。
■アカデミー賞への期待は…
3冠に輝いた濱口監督は、「腕が千切れそうな気持ちになってます。それが2本。本当に重みを感じています」と、照れたような笑みを浮かべる。
アカデミー賞へのノミネートも期待されているが、「これはなりゆきなので。もし、そういうことがあったら、とてもありがたいこと。ただ、今の時点で評価いただいていることを素直に喜びたい」と冷静に受け止めている様子。
さらに「賞によって作品が変わるわけではない。自分たちが何が出来て、何が出来なかったのかを心に留めておくのが一番大事なことかな。そのうえで、そういう(アカデミー賞受賞という)素晴らしいことがあれば、ご褒美だな」と語った。