茂木健一郎氏、分科会の尾身会長の対応に 「古典的なパターナリズム」
茂木健一郎氏が、新型コロナウイルス分科会の尾身茂会長を改めて批判。ユーザーからも意見が寄せられた。
■「パターナリズム」と指摘
続けて、「日本における専門家会議の役割、とりわけ、尾身茂さんの役割について強烈な違和感があるとすれば、それがいわゆる『パターナリズム』に見えるからだろう。とくに尾身さんは、その人柄もあいまって、古典的なパターナリズムにしか見えない」とつづる。
「パターナリズム」とは「父権主義」とも訳され、強い立場にある者が、弱い立場の者の意思に反して、弱い立場の者の利益になるという理由から行動に介入したり干渉したりすることを意味する。
とくに医療現場では、医師による患者の自己決定権の侵害が問題視されたこともあり、「インフォームド・コンセント」という考え方が出てきたとされる。
■「わからないと言うべきだった」
茂木氏は、「尾身茂さんの言動を振り返っていて残念だったのは、ご自身でも、そもそも専門家でもわからないことは、はっきりとわからないと言うべきだったということ。コロナの予測などできないのに、専門家の見解を断定的にあの口調で言われていたのは、古典的なパターナリズムだった」と分析。
さらに、「今や、変異をつづけて免疫系との作用も複雑なコロナの振る舞いなど、『専門家』でもわからないんだということは誰にでも自明。尾身茂さんが、あの口調で道徳の先生みたいなことを言い続けたことは、日本のサイエンスコミュニケーションにおける激烈な失敗であった」と痛烈に批判している。