教育熱心な父親が5歳息子を殴殺 「勉強せずゲームに夢中で腹が立った」
子供に勤勉さを求めすぎ、殴殺してしまった父親。一方の母親は黙秘をつらぬき…。
まだ幼児期の息子に「熱心に勉強する姿勢を見せてほしかった」という1人の父親。仕事から帰宅した彼は、その願いに従わなかった息子を殺してしまった。
ある家庭で起きた悲劇的な事件の話題を、『THE HINDU』『Times Now News』などが報じている。
■5歳児に暴力を振るった父親
インド・ニューデリーの南部に位置するネブ・サライ地区で今月7日、5歳のジャン・パンディくんを殴り殺した容疑で、父親のアディティア・パンデイが逮捕された。
ジャンくんは前日となる6日午後10時過ぎ、南デリー地区のサケットにある病院に母親に付き添われ搬送されたが、すでに意識はなく、そのまま息を引き取った。
■何も語りたがらない母親
診察した医師は、ジャンくんの手、足、首に引っ掻き跡や打撲傷があることを確認したが、母親に説明を求めても何ら答えが得られなかった。
家庭内で幼児虐待致死事件が起きたものと疑い、医師は警察に通報。駆け付けた警察官に対しても母親は固く口を閉ざしたままで、自宅にいた夫のアディティアを厳しく問い詰めたところ、犯行を自供したという。
■ゲームに興じる姿に激高
警察の取り調べのなかで、アディティア容疑者は犯行動機について「いくら言ってもジャンは勉強をしたがらない。ゲームに夢中な様子にいら立っていた」などと供述。
6日、アディティア容疑者が仕事から帰宅した際、ジャンくんが携帯電話のゲームで遊んでいる姿を見て激高し、木の棒で叩く、殴るなどしたことを本人も認めている。
■説教と体罰は別物
アディティア容疑者は牛乳の行商人だといい、日々、重い瓶を運ぶ大変な肉体労働を真面目にこなしてきた。そんな中で、わが子が将来の夢や志をしっかりと持ち、よく勉強するようにと願う親心はわからないでもない。
だが教育熱心なあまり、説教が激しい暴力へと転じるようでは元も子もないだろう。子供たちがそうした親の体罰の犠牲になってしまう事件は後を絶たない。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)