ワクチン警察を自称する男性が悪質な脅迫 「接種止めなければ知事は逮捕される」
一般人の男性が、市民を勝手に取り締まり? しかし、自分が先に逮捕されてしまう可能性も…。
アメリカでアンチバクサー(反ワクチン主義者)の男性が自ら「ワクチン警察」を名乗り、「ワクチンを推奨している州知事を逮捕する」などと発言し、問題になっている。『Rawstory』『Independent』などの海外メディアが報じている。
■ワクチン摂取を阻止
アメリカで、新型コロナウイルスワクチンの摂取に反対する活動家のクリストファー・キーさんは、「ワクチン警察」を自称している。
他人のマスク着用に厳しい人を指す「マスク警察」とは異なり、クリストファーさんはワクチンの摂取を強要するわけではない。むしろその逆で、ワクチン摂取を阻止すべく「ワクチンを推奨するすべての人々」に対して、日々戦いを挑んでいるようだ。
■胸に輝く「ワクチン警察」の文字
アメリカでは、前政権がワクチン摂取を政治的な争点にしていたという背景もあり、ワクチンを廃止するようロビー活動を行う市民団体などが存在する。
クリストファーさんはそんなアンチバクサーたちのヒーローとなるべく、胸に警察バッジを模したワッペンと「VACCINE POLICE(ワクチン警察)」という刺繍を施した特製ユニフォームを着て、「私人逮捕」に向けて準備を進めているそうだ。
■番組で州知事の逮捕を宣言
クリストファーさんが今メディアに注目されているのは、昨年末に反ワクチン系団体のポッドキャストに出演した際の過激な発言が原因だ。
番組の中で「私たちはワクチン警察です。これまでに薬剤師や教育委員会を沈黙させてきました」「もしルイジアナ州知事が子供たちにワクチンを受けさせることを止めなければ、2月7日に逮捕されるでしょう」と、知事の逮捕を予告したのだ。
■自身が逮捕される可能性も
私人逮捕とは警察官ではない一般人が逮捕を行うことであり、日本では現行犯である場合のみ認められているほか、実際の逮捕にあたっては要件が厳しく定められている。
公の場で知事の逮捕を予告することにも問題はあるだろうが、そもそもクリストファーさんはユニフォームに偽の警察バッジを使用しており、ルイジアナ州の法律では警官のなりすましは犯罪である。
つまり、この分では知事を逮捕する前に、クリストファーさん自身が逮捕される可能性も否めない。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)