大みそかに段ボールで捨てられた新生児 病気で絶望の母親が手放した可能性も

メモに「この子を育てる余裕がありません」とつづった赤ちゃんの母親。それは、金銭的な問題だけではないのかもしれない。

2022/01/07 11:30

新生児・赤ちゃん

アメリカ・アラスカ州で大みそかの昼過ぎ、新生児の入った段ボール箱が捨てられているのを1人の女性が発見した。「メモをみる限り、とにかく気になることばかりです」という女性が、SNSでさっそく情報を公開したと『NEW YORK POST』『Daily Beast』などが報じている。


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■名前も付いていた赤ちゃん

生まれて間もないとみられる赤ちゃんが発見されたのは、アラスカ州フェアバンクスの住宅街にある郵便受けの近く。段ボール内で新生児が泣いていることに、ロキシー・レーンさんという女性が気づいて保護した。

赤ちゃんは毛布にくるまれた状態で、母親が書いたらしきメモも入っていた。そこには「12週の早産で誕生しました。名前はテショーンです」と書かれていたという。

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■赤ちゃんポストを知らない?

ロキシーさんはFacebookに、この件について情報を公開。赤ちゃんは病院で健康であることが確認され、現在はしっかりとケアされており、安心だとしている。

アメリカには、事情があって赤ちゃんを育てられない親が、病院、警察、消防署などに出向き、匿名でわが子を職員に手渡すことを認める法律がある。さらに、いわゆる「赤ちゃんポスト」も各地に設置されている。

当時のフェアバンクスの気温はわずか摂氏1度であり、その母親は、より安全な方法があることを知らなかった可能性もあるようだ。

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■泣く泣く手放した可能性

ロキシーさんは、母親はわが子を心から愛しており、その幸せを願うからこそ、葛藤の末に涙ながらに手放した…という状況が目に浮かぶと語っている。

最初から捨てるつもりだった赤ちゃんに、普通は名前など付けないだろう。さらにメモには、「とても悲しいことですが、私たち両親、そして祖父母にもこの子を育てる余裕がありません。どなたかやさしい方に育てていただきたいのです」ともつづられていたからだという。


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■伝わってくる絶望感

ロキシーさんが家族や友人にもメモの文章をじっくり読んでもらった結果、誰もが異口同音に「赤ちゃんの母親は難治の病気に冒されている可能性があり、絶望感が伝わってくる」「里親探しより先に、むしろこの母親に救いの手を差し伸べるべきかも」と話しているという。

「この親子について知っている人がいたら、ぜひ情報を寄せてほしい」と、ロキシーさんは添えている。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

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