教科書にない江戸の暮らしを解説したイラストが話題 「結晶にハマるお殿様」
当時の江戸の人々は、「屋台のB級グルメを味わったり、流行ファッションを追いかけたりと私たちに通じるところが多い」と作者は言う。
江戸時代とは、1603年に徳川家康が軍事的最高権力者である「将軍」となり、江戸(現在の東京)に「幕府」と呼ばれる政権を確立してから、1868年に崩壊するまでの約260年間。
その時代を生きる人々がどのような暮らしをしていたのか、そんな江戸時代の様子をイラスト付きでわかりやすく解説する作者が話題を呼んでいる。
■現代に通じるところが多い
これまでに、江戸の物語シリーズ計20話をSNS上で連載中の笹井さゆりさん。「教科書や時代劇で見る江戸時代は、遠い歴史の対岸にある時代のように感じるかもしれない。しかし、当時を生きた庶民の暮らしを見ると屋台のB級グルメを味わったり、小説を楽しんだり、流行のファッションを追いかけたりと今の私たちに通じるところが多い」と話す。
また、「調べれば調べるほど、等身大の江戸の景色が見えてくる。今の暮らしと地続きであることを感じ取れる瞬間が面白くて、江戸時代を取り上げ続けている」と語る。「遠くて近い」不思議な時代であることに惹かれているそうだ。
■20年雪の結晶を研究
実際の物語では、20年かけて雪の結晶を研究した古河(現在の茨城県)藩主・土井利位(としつら)などを紹介。利位は雪の結晶を「雪華」と名付けて、『雪華図説』というスケッチ集を記した。
このスケッチ集が話題となり、雪の文様がブームとなった。その結果として、着物や小物に雪の文様が登場したという。