銀行が誤って200億円を過払い 突然の決済不具合で入金先もびっくり
クリスマスに奇跡の恵み? 予想外の大金入金に仰天する顧客と、200億円の回収が急務となってしまった銀行の悲劇とは。
このほどイギリスに支店を持つスペインの銀行で、指示された振込金額をはるかに上回る金額が決済されるという、あり得ないトラブルが起きた。『CBS News』『GOOD WORLD NEWS』ほか、海外の多くのメディアが伝えている。
■スペインの大手銀行
珍しいトラブルが発生したのは、スペイン最大手の商業銀行「サンタンデール銀行(BancoSantander)」のイギリスにある616の支店。イギリスでの顧客数は、法人・個人合わせて1,400万にのぼるという。
クリスマスの12月25日、そこで2,000の法人がほかの銀行に口座を持つ約75,000の法人や個人宛てに振り込みを行ったが、そこでなんと取引が重複して行われてしまっていた。
■200億円強を過払い
顧客に指示された金額より、誤って200億円以上も多くの支払いがなされたという今回のトラブル。内容は対個人では給与振込み、対法人では毎月の決済が中心だったという。
過払い分はサンタンデール銀行が保有する勘定から支払われていたといい、実質的な被害や損失をこうむった顧客はいない模様だ。
■トラブルの原因は…
このトラブルについて調査したところ、技術的な不具合により取引が重複して行われてしまったことが判明。
サンタンデール銀行は各方面に謝罪するとともに、迅速に問題のあるプログラムを修正。過払い分を回収するべく、イギリスの複数の銀行の協力を得て、先方の顧客からの理解と協力を求めていくとしている。
■ATMで大量の紙幣が出てきたら…
海外では稀に、ATMが故障して紙幣が大量に出てくるというトラブルも起きている。
「ラッキー!」と喜んで持ち逃げしてしまう人も少なくないが、カードや口座番号から顧客はすぐに特定され、防犯カメラの映像を元にほぼ100%の確率で窃盗犯として検挙される。
各種のトラブルに巻き込まれないためにも、銀行やATMを利用した際は取引金額などをその場でしっかり確認したほうが良さそうだ。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)