“悪質コンカフェ”のさばる秋葉原 区長は「違法客引き」に過料設ける方針を明言
違法客引き行為が跋扈する秋葉原を改善すべく、樋口高顕千代田区長が「来年は条例改正に着手」と説明。過料規定を盛り込む方針だ。
家電、PCパーツ、オーディオ、フュギュア、コスプレそしてメイド喫茶を代表とするコンセプトカフェ──。そんな大小様々な店が集まる“趣都”東京・秋葉原で16日、千代田区、管轄署である万世橋警察署、地元組合の中心人物だけを集めたミーティング「AKIBA安全・安心プロジェクト~報告会~」が行われた。
議題は、近年顕著に目立っている一部コンセプトカフェの「違法客引き」である。
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■条例を違反する「悪質コンカフェ」
秋葉原電気街を歩くと、そこかしこにメイド服、和服、チャイナドレス、バニーガール、軍服、忍装束などに身を包んだ女性たちの姿。みな店のチラシや店名ボードを持って笑顔を振りまいている。
しかし「1店舗1名」「店舗近隣のみ」などの決まりを厳守する店舗がある一方で、複数の女性を広範囲に配置させる行為のほか、チラシ配りだけに留まらず言葉巧みに客を店内まで引っ張り込む行為など、区の条例を堂々と違反する店も珍しくない。
そして決まってといっていいほど路上にいる彼女たちの周辺には強面の“輩”がおり、トラブル防止のため目を光らせている。それが今のアキバの現状でもある。
■千代田区と警察、そして地元が連携
6月、千代田区はそんな治安の悪化を改善すべく、地元事業者、警察らと連携し「AKIBA安全・安心プロジェクト」を発足。
定期的パトロールによるアナウンスや、事業者・従業員を対象とした研修会実施のほか、10月には店外での宣伝活動、反社会的勢力の排除、適正な料金設定、違反店舗発見時の関係機関の情報提供等を定めた自主ルール「AKIBA安全・安心協定」を定め、事業者に周知するなどの啓発活動を続けてきた。