チコちゃんがハンコの謎に迫る 日本も「サインが主流な時代」があった
『チコちゃんに叱られる』でハンコを押す理由について解説。1000年を超える歴史があり、今のハンコ文化が定着した。
■サイン文化が流行
しかし、平安時代になると貴族階級が政治を仕切るように変化。当時のハンコは、銅でできた銅印が主流だったが、製造が手間という理由でサインで済ませるようになった。
ここで登場したのが花押と呼ばれる筆文字。文章に自分が書いたという証拠を残すために貴族・武士・芸術家などが花押を使用。
ところが、花押は同じ人が書いたとしても書くたび字形が微妙に変化してしまう。偽物の真偽が分かりづらいことが問題視されるように。ハンコであればいつでも同じ形になることから、利点が見直されて復権していった。
■江戸時代には一般的に
江戸時代になると商業活動が盛んになったことで一般の人々にもハンコ文化が広がりはじめた。明治時代になると印鑑登録制度が導入され、お金を引き出す通帳にも活用されるようになった。
そういった流れもあって本人確認としての地位を確固たるものにしたハンコ。昭和時代には「押印があるときは正式な文書と推定する」という文言が法律にも規定された。
今でこそ疎まれがちなハンコという文化だが、長い歴史を持っており有用性が高いのも間違いない。「時代にあっていない」とのけものにするのではなく、共存していくべきなのかもしれない。
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(文/Sirabee 編集部・Aomi)