東ちづる座長の『月夜のからくりハウス』が再び渋谷に 「今しかない、今やらないと」
女優・東ちづるさんが主催、2017年の初演も話題となった『月夜のからくりハウス』。3月公演のチケットは20分で完売したという。
■「今やらないと」
「パラがあんなに素晴らしくなければ、11月の公演は考えていなかった。でも、東京でオリパラが開催されるなんて、私たちが生きている間、今しかない。なので、無理してますね。今やらないと忘れちゃうでしょ、すぐ」と東さんは笑う。
17日は、1日2回公演、そのうち1回は生配信。カメラ5台を使った生配信だけで200万円、全部で800万円の費用がかかるという。出演者が多いこともあり、そもそも舞台として採算を合わせるのが難しいのだ。
そのため、クラウドファンディングも行われているが、「見切り発車なんですよ(笑)。チケット代だけでは300万弱、あと500万必要。クラウドファンディングで200万つくって、あとは協賛企業のお願いに上がっているところ…お金はないのに『やる』って言っちゃった」と苦笑する東さん。
■日本の多様性拡げたい
東さんが代表を務めるGet in touchは一般社団法人だが、「全員がボランティアなのが私たちの弱いところでもある」という。
「みんな本業があって、コロナが落ち着いたためにメンバーがだんだん日常を取り戻して、忙しくなってきている。そんな中で11月の公演をやることになってしまったので、大変です」と東さん。開催の告知についても、なかなか手が回っていないという。
しかし、数回の公演を経て出演者たちも大きく成長し、パラリンピックによって社会も変わりつつある。
「『月夜のからくりハウス』のようなパフォーマンスが、ビジネスエンタメになると素晴らしい。彼らがテレビとか映画とか、別の舞台で活躍できるようになったら、日本の多様性は拡がると思う」と東さんは目を輝かせた。
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(取材・文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)