登山で遭難も「知らない番号には出ない」 救助隊の電話を無視した男に批判

重要な連絡のため何度かかってきても、男性は「知らない番号の電話には出ない」と頑なだった。

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携帯電話に知らない番号から電話がかかってくると、怪しい相手からかも…と常に無視してきたという男性。

ロッキー山脈の最高峰で遭難という非常事態にも、かたくなにその方針を変えることはなかったある登山者について、SNSではその後さまざまな意見が寄せられている模様だ。


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■何度も携帯電話に連絡

話題となっているのは、アメリカ・コロラド州で18日の午前9時頃に標高4,401m、ロッキー山脈の最高峰であるエルバート山に登山した男性だ。

同日午後8時頃、「宿に戻らない。遭難した可能性がある」と関係者から連絡が入り、コロラド州の救助隊「LCSAR」が出動。

関係者から入手した携帯電話の番号に何度も電話をかけ、留守番電話にメッセージを残し、テキストメッセージも送ったがまったく返事がなかったという。

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■隊員たちは無事を喜ぶも…

連絡を受けた後、翌日の午前3時まで捜索活動を続け、午前7時からそれを再開していた隊員たち。すると午前9時30分頃、LCSARに「本人が無事戻ってきた」との連絡が宿泊先から入った。

隊員らは男性の無事を喜んだ。だが「携帯電話への連絡になぜ応答してくれなかったのか」と尋ねると、男性は「知らない電話番号には出ない方針なので」と返事。隊員らも、これにはさすがに全身の力が抜けてしまったという。

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■「知らない番号なら検索を」

この件について、当局はSNSで「予定通りに目的地に到着できなかったら、知らない番号でも必ず電話に応答してください。あるいは番号を検索すれば、すぐ判明します。無事を確認しようと救助隊が連絡しているのかもしれませんよ」と書き込んでいる。

『NBC News』に続き『The Guardian』『Fox News』もこの話題を報じると、SNSでは「なぜ電話に出ない」と炎上。当局はあわてて男性を擁護した。知らない電話番号には出ないという方針は間違ってはいないからだ。

すると「男性は911コールをしていない。本人は危機を感じていなかったのでは」「圏外やバッテリー切れの問題も」と、男性を擁護するコメントも増えていった。


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■頑固さはときに失敗の元

ただし「その状況では電話に出るべき。夜までに戻らなければ通報されて当然」「遭難救助隊の電話番号くらい事前に調べてないのか」といった厳しい声もやはり少なくない。

なお、寒い所ではバッテリーの減りが異様に速い。「万が一を想定して必ず余分に用意すること」と助言する人もいるようだ。

気になるのは「いるよね、絶対に電話に出ないために大きな失敗をする人」というコメントだ。家族の命にもかかわるような緊急の知らせを逃しては、元も子もないからだ。繰り返しかかってくる電話には、重要な用件かも…と想像する柔軟さもときには必要だろう。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

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