借りた毒ヘビ操り妻を殺害した男に有罪判決 動機は「別の女性と結婚したかった」
警察の執念が実った今回の事件。事故と見せかけた男は、終身刑に処された。
インドの男が、毒ヘビに噛みつかせて妻を殺害し、このたび有罪判決を受けた。アメリカの『nbc』や『Oddity Central』が報じている。
■コブラを室内に
事件を起こしたのは、インド・ケララ州のコラム地区に住んでいたスーラジという男(32)。妻のウスラさんを殺害することを企て、昨年3月に地元の「ヘビ使い」から毒ヘビであるコブラを借りてきた。
夫婦の間には当時1歳になる子供がいたにも関わらず、スーラジはコブラを室内に放ち、ウスラさんを噛むように仕向けたという。
■睡眠薬を用い…
コブラはスーラジの狙い通り噛みついたが、ウスラさんは病院で手当てを受けて回復。だが5月6日、スーラジは再び犯行に及んだ。ウスラさんの飲み物に睡眠薬を混ぜ、深く眠ったところを、1週間食事を与えず空腹状態だったコブラに2回噛ませたと伝えられている。
なおスーラジはその晩、自身はコブラに噛まれないよう一晩中起きていたという。翌朝、ウスラさんが死んでいることを確認し、ショックを受けたふりをしながら、彼女の家族に死亡を伝えた。
■専門家による証拠
以前からスーラジに不信感を抱いていたウスラさんの家族は、警察に相談。「結婚する時に、金に加え、大金(日本円にして約76万円)や車も用意したのに、娘は彼とその家族から数ヶ月にわたりいびられていた」と証言した。
事件性を疑う証拠が少なく苦戦していた警察だったが、爬虫類学者や法医学の専門家などに助言を求めたところ、「ヘビによる自然な咬傷は1.7〜1.8センチなのに対し、ウスラさんの傷は2.3〜2.8センチもあり、コブラに何らかの圧力が関わっていたことを示す」という説明が決定的な証拠となった。
■ついに逮捕
さらに警察は、スーラジがインターネットでコブラの扱い方や、ヘビの致命的な噛ませ方などを調べていた事実をつかみ、コブラを貸したヘビ使いも特定。厳しい事情聴取を経て、スーラジを妻殺害の容疑で逮捕、起訴した。
スーラジは「別の女性と結婚したくなった。そのため妻を殺し、彼女が所有していたジュエリー類を手にしたかった」などと話しており、今月13日に行われた裁判では、終身刑が言い渡されたという。
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(文/Sirabee編集部・桜田 ルイ)