キャンドル近くで制汗スプレー使用し爆発 集合住宅火災で「避難不要」の理由判明
ある爆発事故をきっかけに、火災に関してあまり知られていない情報が明らかになった。
■不備ではなく備えていない
避難した住民の証言により、この事故で火災報知器は作動せず、消火器もなかったことが発覚。すると、ワンズワースロンドン自治区評議会のスポークスマンであるチャーリー・マッソン・スミス氏から、衝撃の事実が明かされた。
スミス氏いわく「通常、火災が発生するのは共有部分ではないので、火災報知器は必要ありません」「訓練された消防士が火事に対処するため、消火器は不要なのです。設置すると住民が使用しなくてはいけない、という印象を与えてしまいかねません」というのだ。
■集合住宅は延焼しない?
またスミス氏は続けて「各々の部屋の中で火災が収まるよう設計されているので、逃げなくてよいのです。逃げると駆け上がってくる消防士と衝突する危険すらあります」「追加の安全対策は不要と考えています」ともコメントしている。
ロンドン消防隊も「自分の部屋が煙や炎に巻かれていなければ、そのまま部屋にいてください。集合住宅の各部屋に備え付けられている壁とドアによって、防火対策が施されています」とのことで、自治区評議会と同意見のようだ。
消防隊によれば、過去何十年にもわたり集合住宅での火災は毎日のように起きているものの、火元の部屋を出て延焼することはほとんどないという。
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(文/Sirabee編集部・原田パラン)