港町に出現する謎の「たこ焼き販売車」 地元で長年愛される理由とは?
千葉・飯岡の漁港に現れる移動式販売のたこ焼き店。地元で長年愛されるこの味、ウマさの秘訣を探った。
■飯岡のソウルフード
旭市内にある旧飯岡町。港町として栄え、週末になるとサーフィン客、釣り客が町を訪れる。
そんな飯岡漁港付近に週末現れるのが「たこ焼きさんた」だ。約40年前から稼働しており、地元住民をはじめ、海水浴客、サーファー、釣り客に長年愛される“町のたこ焼き屋さん”。漁港近くにはコンビニなどがなく、この販売車は非常にありがたい存在となっているのだ。
車の到着は、車のスピーカーから流れる「たこ焼きさんたソング」で気づくことができる。「たこ焼きさんたいかがです♪ ままごと遊びの嬢ちゃんに、泥んこ遊びの坊ちゃんも♪」と妙に耳に残る、バリバリ昭和レトロ感あふれるオリジナルソングが特徴だ。嬢ちゃんって久しぶりに聞いた…。
■タコ型のビジュアルがかわいい
記者が漁港をウロついていると、偶然このワゴンが到着。釣り客が集まってきた。
たこ焼きは一箱400円で8個入り。焼き上がるのを待っていた幼稚園児は「ぼくとママが食べるの」と800円を握りしめ、後ろに並んでいた記者に「おじさんも見たほうがいいよ」と、劇場版『鬼滅の刃』の面白さを色々話してくれた。
そうこうしていると焼き上がり。たこ焼きはまるまるしたボール型ではなく、タコのビジュアルのような縦長タイプだ。
焼くための金型が独特なため、ピックでくるくるひっくり返すのではなく、たい焼きを作る時のように金型を重ねて焼き上げる。それゆえ、最後の仕上げはお好み焼き用のヘラを使用していた。サイズも大きい。