男性が「占い師にだまされた」と民事裁判へ 厄払いの儀式に大金を支払う
「超能力者で博士号を取得しているライフコーチ」と謳うその人物に、専門性と信頼度を感じ頼ったという。
誕生月、星座別やカードの占いを信じ、その度に一喜一憂してしまう人がいる。だが「不吉なことが…」といった言葉に振り回され、無駄なお金を失うことだけは避けたいものだ。それが原因で起きた訴訟の話題を、『NBC News/Los Angeles』『Fox News』などが報じている。
■別れた元カノの強い恨みが…
アメリカ・カリフォルニア州のロサンゼルス郡で、「男性vs超能力者」の民事裁判が始まることが話題になっている。男性は公私にわたり、何かと悩みを抱えていたマウロ・レストレポさん。
パロス・ベルデス・エステーツに暮らす有名な占い師のソフィア・アダムスさんを訪ね、タロットカードで運勢をみてもらったところ、「別れた恋人の強い恨みを感じる。彼女が魔女を雇って呪縛をかけている」と言われたという。
■「あなたも家族も不幸になる」
「カードは、運の悪さを意味する“mala suerte(マラ・スエルテ)”と出た。このままでは、ビジネスもうまくいかないうえ、結婚生活やあなたの子供に不幸が訪れる」と言われ、レストレポさんは恐怖で青ざめていった。
そこでアダムスさんは厄払いの儀式を受けるよう勧め、レストレポさんはわらをもすがる思いでそれに飛びつき、5,100ドル(日本円にして約57万円)という報酬の支払いも承諾した。
11万円ほどの保証金を支払った段階で「何も変化が起きていないが」と不安を口にすると、早く全額を収めるようにと促されたという。
■儀式後に何も変化がなく…
儀式を執り行ったのはアダムスさんと彼女の夫、それに子供たちだった。だが、その後に身の周りで何かが好転したわけではなく、冷静になるにつれレストレポさんは腹を立てるように。今月1日にはトーランス上級裁判所にて民事訴訟を起こした。
不吉な言葉で心に恐怖を植え付けられ、奇妙な儀式に大金をだまし取られたと感じたときの精神的苦痛は非常に大きなものだったとして、アダムスさんに対し、25,000ドル(約280万円)の損害賠償を請求するつもりだ。
■博士号を持つライフコーチ
そうした儀式の報酬には相場というものがない。57万円は「ぼったくり」になるのか、また、占いがはずれたら詐欺になるのか。そう考えると、レストレポさんの勝ち目はかなり低いように思われる。
だが、アダムスさんは自身を「超能力者であり、博士号を取得しているライフコーチ」と謳っており、レストレポさんもその部分に魅かれ、信頼したという。
ライフコーチの実情が、もしも言葉巧みに顧客を胡散臭い儀式に誘導することだとしたら、それは行政指導が入るべき問題かもしれない。
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(取材・文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)