ロックダウン下で頭髪を失った少女 50人に1人が悩まされる「抜毛症」とは
抜毛症という強迫障害にかられ頭髪を抜いてしまった少女に、母親は「ありのままの自分を受け入れて」と語る。
■抜毛症は女性に多い
アメリアちゃんが苦しむ抜毛症とは、その程度に差はあれど、50人に1人という人口の0.5~2%の割合で起こる精神障害で、通常はストレス、不安、トラウマや強迫性障害に似た脳の化学的不均衡、成長期のホルモンバランスの変化などが契機となり発症する。
患者は髪の毛を根元から抜きたいという強い衝動にかられ、抜くことで強い喜びや安ど感を得られる中毒性のある症状だという。またこの病気は女性に多く、9~13歳の間に発症することが多い。何がきっかけとなっているのかを特定し、それを克服するためセラピー治療が行われる。
■「ありのままの自分受け入れて」
かつては社交的で友人作りが得意だった娘が、抜毛症をきっかけに人と距離を置き、性格まで変わってしまったと嘆くジェマさん。
だが「髪の毛から意識を逸らすよう努力してみたり、見かける度に強く止めてはいけないということも学びました」と語り、娘とともに抜毛症と向き合ってきた。
今では学校のセラピストと毎週セッションを持ち、また少しでも娘の助けになればと、催眠術療法士の元へ個人的に通わせているという。
「娘には、自信を取り戻して、ありのままの自分を受け入れてほしいと思います。そのままで美しいのだから」と、娘の回復を切に願っているそうだ。
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(文/しらべぇ編集部・原田パラン)