12歳少年がドラァグクイーンデビュー 「自然な流れ」と両親が応援に至った理由は…
男ばかりの4人兄弟で育った少年。兄たちは外遊びやヒーローに夢中だったが…。
イギリスのケント州に、弱冠12歳のドラァグクイーンが誕生した。メディアの取材に応じた母親は、「ごく自然の流れだった。これからも息子を応援していく」とコメント。『The Sun』などが報じて話題になっている。
■2歳で目覚めたメイク
話題の少年は、イギリス・ケント州に暮らすマイルズ・プルマンくん(12)。この夏、あるゲイバーが開催したイベントで、ドラッグクイーンとしてデビューした。
その会場で、両親は息子に大きな拍手を送った。メディアの取材には教師だという母親のニコラさん(49)が応じ、「息子は2歳からメイクアップに夢中で、女の子の服を着たがりました。家族や友人が『かわいい』と言って褒めると喜び、こうなることは自然の流れだったように思います」と話している。
■3人の兄がいてもブレず…
マイルズくんはニコラさんのコスメをみるみる減らし、短い髪には「マイケル・ジャクソンのカツラ」なるものをかぶるようになった。二コラさんは、それがマイルズくんの個性で、本人が自然に望んでいる姿だと感じたという。
その理由は、3人の兄との違い。兄たちが外で遊び、アニメなどのヒーローに夢中になっていても、マイルズくんの関心は常に女装やメイクにあった。かつ鏡の前で完璧な見栄えにこだわっていたというのだ。
■ミシンで衣装を自作
その様子を見て、両親は徐々にわが子が生まれ持ったもの、ありのままの個性を受け止め、尊重していこうと考えるように。そんな中、数年前に『ル・ポールのドラァグ・レース』というリアリティー番組を見たマイルズくんは、ついに「自分の生きる道はこれだ」と決意を口にした。
さらに「ミシンが欲しい」とねだり、その使い方を覚えると、簡単な衣装なら自分で作れるようになったという。
■友人も今後の活躍を応援
地元でのパフォーマンスが話題になったマイルズくんは、LGBTQの人々のため今年9月11日にケント州カンタベリーで開催された『カンタベリー・プライド』にも参加し、ステージで見事なダンスを披露。大勢の大人たちを魅了した。
学業を終えたら、大型ファッションチェーンの『PRIMARK(プライマーク)』でアルバイトをしながら、ドラッグクイーンの師匠の元で、その道をますます極めていきたいというマイルズくん。学校でも多くの友人が応援してくれているそうだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)