「リアル・ターザン」男性が肝臓がんで死去 41年続いた危険な食生活の影響か
過去の食生活が悪かったのか、それとも加工食品や飲酒が悪かったのか…彼の他界を悲しむ声は多い。
今から8年前にベトナムの奥地で発見され、40代にして社会に引き戻された「リアル・ターザン」ことホー・ヴァン・ラングさん。彼がこのほど、肝障害で死亡したという悲しいニュースが飛びこんできた。『The Sun』など海外メディアが報じている。
■異名は「リアル・ターザン」
2013年、ベトナムのクアンガイ県タイチャーの奥地で発見され、本人の意思とは裏腹に社会に引き戻されたホー・ヴァン・ラングさん。
木の枝や葉、竹、石などでツリーハウスや日用雑貨品を作るたくましさ、そして軽やかな身のこなしから「リアル・ターザン」と呼ばれてきたラングさんだが、性的欲求や性行為を知らずに生きてきたため、女性を見かけても不思議そうに眺めるだけだということも話題になっていた。
■父親に手を引かれ奥地へ
なぜ家族でジャングルに長年暮らすことになったのか、ラングさんはその理由を父親のホー・ヴァン・タンさんから聞いていた。
1972年、ベトナム戦争(1955年~1975年)で米軍兵が母親ときょうだいを殺害。するとタンさんは、幼かったラングさんと弟のトリさんの手を引いてジャングルを目指した。その後は人との接触を避けながら、男3人、知恵と工夫で生きていたという。
■危険な食べ物を多々摂取
そのラングさんが6日に肝障害で死亡した。数ヶ月前に体調を崩した際に肝臓がんが発覚したといい、発症の原因が注目された。
41年間続いたジャングル生活では「果物、野菜、蜂蜜、サル、ネズミ、ヘビ、トカゲ、カエル、コウモリ、鳥、魚を食べていた」と話し、一番のお気に入りはネズミ。危険か否かもわからぬ生き物を、多々食べていたことがわかっている。
■免疫システムにも異変か
また現代社会に引き戻された途端に、ラングさんは繰り返し体調不良を訴えるようになっていた。
長年のジャングル暮らしを経て、免疫システムが一般の健常者のそれとはかけ離れ、社会で流行する細菌やウイルス由来の病気に勝てないかもしれないと専門家が指摘することもあった。
そんななかでもラングさんは近年、美味しいと言って加工食品を食べ、人と一緒に飲酒を楽しむまでに。「大きな子供のよう」と表現される純粋な心と真っすぐな性格は、誰からも愛されたという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)