長寿世界一は118歳の日本人女性 海外から食生活にも注目集まる
現在は老人ホームに住み、毎朝6時起床で3食きちんと食べ、オセロをするのが日課だという。
「世界一の長寿」を立て続けに2人も輩出した日本。その秘訣はどこにあるのだろうか。遺伝子や食生活を含めたライフスタイルに、世界が再び注目し始めているという。イギリスの『The Sun』や『GUINNESS WORLD RECORDS』などが報じている。
■世界一の長寿女性
2018年7月に117歳で亡くなった都千代さんに続き、「存命する世界一の長寿は女性。やはり日本人だ」と海外メディアが称賛しているのは、田中カ子(カネ)さん。1903年1月2日に福岡県福岡市の農家に産まれ、現在118歳。あと4ヶ月後には119歳になるというから驚きだ。
なんと未熟児で産まれたというカ子さんは、母親ではない別の女性の母乳で育った。ちょうどライト兄弟が、世界初の動力付き航空機を操縦した年だったという。
■2度もがんを克服
カ子さんは、世界的に大流行したスペイン風邪や結核といった伝染病を生き抜き、さらには2回の結腸がんを患った。その2回目は103歳の時だったが、見事に克服している。
第二次世界大戦の際は、夫の秀男さんとともに餅屋を営んだ。現在は4人の子供と5人の孫、8人のひ孫に恵まれているが、秀男さんと長男が戦争に出征し、3人の子供を亡くすなど、「涙に暮れた時期もたくさんあった」と話している。
■聖火ランナーに選出されるも…
1993年に、71年間連れ添った最愛の秀男さんが90歳で他界。そしてカ子さんが107歳の時には、生涯と長寿について綴った本『花も嵐も107歳 田中カ子(カネ)・長寿日本一への挑戦』(梓書院刊)が出版されている。
また今夏に開催された東京オリンピックで、カ子さんは最高齢の聖火ランナーを務める予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を懸念し辞退していた。
■健康的な和食に注目が
海外からは、日本人の長寿遺伝子や生活様式、健康的な食生活への関心がおのずと集まっているが、やはり注目されているのは「和食」だという。
動物性脂肪や糖分、油脂の少なさと、米や魚の多さはかねてから評価されてきた。さらには豆腐、味噌、納豆といった大豆製品に加え、発酵食品を積極的に食べ、緑茶を飲む習慣も一因ではないかと考えられているようだ。
・合わせて読みたい→マツコがご長寿猿の生き様に放った一言 「わかる」「本当に大事」と共感拡がる
(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ)