40年間眠ったことがない女性 活動中に脳波が休眠していることが判明
長年謎に包まれてきた女性の不眠は、めでたく解決。新たな研究に向けて大きく前進した。
40年間眠ったことのない女性が、中国にいるという。このたび医療チームが女性の脳波などを測定。驚きの結果が得られたことを、『Oddity Central』や『EuroWeekly』などの海外メディアが報じている。
■すっかり村の有名人に
中国・河南省中牟県のとある村に住むリ・ツァンインさんが、自分に異変を感じたのは5~6歳の頃だった。それ以降40年間にわたり、眠ったこともなければ、眠気に襲われることもないそうだ。
リさんの不眠を知った近所の人々が、ともに夜通しトランプをしようと試みたことがあるが、隣人たちはひとりずつ眠りに落ちてしまった。このエピソード以来、リさんはすっかり村の有名人だという。
■夫は不眠症を心配
リさんの夫であるリュウ・スオキンさんもまた、リさんの不眠を裏付ける証言をしている。
結婚して以来、リさんは日夜を問わず家事や雑用をして動き回るため、不眠症を心配したリュウさんがあれこれ睡眠薬を購入。それらを試してみたが、全く効果がなかったそうだ。
また何度か医療機関を受診しているが、医師たちからこれといった病名を告げられることはなかったという。
■活動中に睡眠か?
しかし最近になって、長年謎に包まれてきたリさんの不眠の理由が判明した。
睡眠における有名な専門医がいる北京の医療センターを受診したリさんは、48時間にわたって脳波を測定するモニタリングチェックを受けた。すると、リュウさんとの会話中や家事などで動き回っている間にも、一般人の睡眠中に見られるのと同じような脳波が示されたという。
■夢遊病に似た状態
医師は「リさんの場合、体が動いている、神経や臓器が活動している間にも、脳が休眠できる状態にある。これは夢遊病に似た状態です」と説明している。
リュウさんは「私と話している際に、彼女はゆっくりとまぶたを閉じることがある」と話しており、そのような時に睡眠中の脳波を示したそうだ。謎が解けて安心したリさんは、今後は自身の稀な体質に関する医療チームの研究に、協力していくという。
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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ)