菅義偉総裁、起死回生の戦略? 安倍晋三前首相を自民党幹事長に抜擢か
衆院選の「顔」選びが事実上スタート。後継の幹事長は誰になるのか…。
自民党総裁選挙は「9月17日告示、同29日投開票」の日程が決まり、目前に迫った衆院選(衆議院議員総選挙)の「顔」選びが事実上スタートした。再選を目指す菅義偉首相が頼る二階俊博幹事長は、いち早く再選支持を打ち出した。
■“鉄の結束”二階派で菅支持に非難
二階幹事長は策士策に溺れる、というにふさわしい結末を見せる。26日、二階派の在京議員懇談会が催された。
欠席した二階氏に代わり、同派幹部が再選支持の方針を説明すると、10人近い所属議員から「意思決定はみんなの意見を聞くべきだ」「メンバーが生き残れる道を考えてほしい」と二階派としての支持を公然と批判する声が続出。菅首相を非難する怒号も飛び交ったという。
■二階氏によるヤラセか
“鉄の結束”をほこる二階派ですら、足下がぐらついたのか、と思われた方もいるだろう。しかし、野党幹部は次のように語る。
「あれは二階さんが仕掛けたヤラセ。大体、派閥の懇親会なのに情報が管理されず、メディアに筒抜けというのがおかしい。つまり、二階氏は公では菅義偉総裁の再選を支持すると同時に、自派の議員をけしかけ、菅批判をやらせた。
そうなれば、『派閥がまとまらないので、菅さんを派としては支持できない』という理由がつくでしょう。だから、菅氏が総裁になりそうでも、厳しい情勢でも、どちらにでも転べるように二階氏は動いた」