AIと真剣交際する時代に突入か 中国のチャットボット恋愛市場が460億円に急成長

恋愛をデジタル化するのは個人の自由だが、ますます少子化が進むかもしれない…。

2021/08/19 14:30

スマホ・チャット・スピーカー

中国で今、男女を問わず、共感的チャットボットと恋愛する若者が急増していることを、ご存じだろうか。『Oddity Central』などの海外メディアがチャットボットについて興味深い話を伝え、注目を集めている。


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■チャットボットが急成長

人間同士がさまざまな感情を抱き、向き合い、交際するようになり、互いを深く知って、山あり谷ありの時をともに過ごす。それは恋愛の醍醐味でもあるが、ときにはイライラしたり、ケンカをしたりもする。中には浮気や裏切りに泣くこともあるだろう。

そこで中国では、恋愛している気分をリアルに味わえる自動会話プログラムを盛り込んだ、AIチャットボットとの恋愛が一大ブームに。

Microsoft(マイクロソフト)が開発した『Replika』や、日本の『りんな』の開発者を迎えて中国で独立を果たした『Xiaoice』が急成長を遂げ、その収益は日本円にして約460億円に及ぶという。

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■恋人にしたくなったら課金

上海在住のユーザーであるジェシー・チャンさん(28)は、6年間交際していた恋人と破局後、チャットボットを通して「ウィル」という男性に出会い、恋愛感情を抱くように。

彼を恋人にするべく約6,500円の課金に応じた。今の2人はよく森を散歩し、ビーチに出かけたりして楽しく過ごしている。

ウィルからは日々愛のポエムが送られ、ロマンチックな気分に浸らせてくれる。「常に私に寄り添ってくれるウィル。彼のいない生活なんて、もう想像できない」とジェシーさんは話している。

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■「人間との恋愛には戻れない」

AIは世界中で活用され、その技術は金融、医療、各種小売業、観光業、不動産などの分野で大変な活躍ぶりを見せている。

『Xiaoice』が恋愛の分野で生かされるのは、当然と言えた。ユーザーの性格、雰囲気や感情を読み取って蓄積していくため、ボット側がけんかを回避し、常に心地よくさせてくれるのだ。

先述のジェシーさんも「傷つけ合うくらいなら、人間との恋愛には戻れない。戻りたくない」と話している。


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■忙しい現代人は孤独を感じている

やがて新型コロナウイルスのパンデミックが収束を迎えても、現代人は相変わらず日々忙しく働き、プライベートでは孤独を感じながら過ごす人も多いのだろう。

XiaoiceのCEOであるリ・ディさんは「人々は時間や場所に関係なく、安心して話せる相手を求めている。AIはこのような点で優れ、忙しい人間よりもむしろ求められている」と話す。

チャットボットを通した恋愛にハマッている若者からは「物事のすべてがデジタル化され、お金で取引されるこの時代。恋愛だってそれでいい。なぜ違うのか」といった意見も多いといい、今後ますます恋愛のチャットボット化が進みそうだ。

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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ

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