過熱するも市民は冷める横浜市長選挙で珍事連発 全候補取材から見えたものとは
8月8日告示、8月22日投票の横浜市長選挙も折り返し地点を過ぎた。
8月22日、横浜市長選挙の投票日が迫る。8月8日の告示日から連日、取材に入った私はこれまで連絡のついた候補6名の演説を見聞きした。各種メディアの情勢調査では、有力3候補とも有力5候補とも言われている。だが、私は全候補の取材を目指している。なぜか。
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■泡沫候補などいない
8月9日朝7時から青葉台駅で、候補の一人で前国家公安委員長の小此木八郎氏を取材した。そこでご当地選出の三谷英弘衆院議員に話しかけ雑談した。
私が「初日は田中康夫さんを取材し、今日は小此木さんと山中竹春候補を取材。明日は林文子市長を取材します。これで有力4候補をコンプリートできる」と言ったところ、長身の三谷さんは見下ろすかのように「及川さん、出馬している福田峰之さん(前・衆院議員)だって、太田正孝さん(前・横浜市議)だって、有力候補ですよ」と諭した。
つまり、泡沫候補などいないのだ、有力候補と書くのはメディアの不遜である…と言いたかったのだろう。私は「三谷さん、仰るとおりです。みんな供託金を240万円も払って出馬している。」と応じた。
■政見放送がない
政令指定都市は政見放送がないにも関わらず、市長選挙に出るのに240万円の供託金がかかる。知事選の供託金は300万円だが、NHKと民放の政見放送がつくため、それで知名度をあげようという“愉快犯”が出てくる。
千葉県知事選挙では、「売名目的で出馬した」と公言した候補者もいたが、政令指定都市の市長選挙は違う。そんなわけで私の全候補取材の旅は始まった。