TikTokで人気爆発のフローズンハニー 「下痢した」の声が相次ぐ理由
じつは腸を刺激するハチミツ。なかには全く体に合わないという人も…。
クッキングがテーマの動画も大変多いTikTok。美味しい、ちょっと珍しい、あるいは時短で作るスイーツのレシピは特に人気を呼んでいる。だが、そのすべてを信頼してしまうのはちょっと危険だ。ある種のフローズンスイーツが体調不良を引き起こすという話題を、アメリカの『ABC News』などが伝えている。
■人気のフローズンハニー
「栄養価の高いはちみつでこの猛暑を乗り切ろう!」「糖分をとるなら砂糖よりはちみつ」などという言葉とともに、TikTokでどんどん拡散していった“フローズンハニー”。
ペットボトルやスクイズボトルにはちみつを入れて凍らせるだけの手軽さで、ジュルジュルと絞りながらアイスキャンディのように口に含ませる。すると、香りの高いはちみつが口いっぱいに広がり、毎朝の習慣でぐんとパワーが付くと謳われている。
■主成分が腸を刺激
お気に入りのはちみつを選ぶ楽しさもあり、フローズンハニーはTikTokですぐにトレンド入りした。だが、試してみたフォロワーたちからは「ひどい下痢に苦しめられた」といったコメントが寄せられるように。
ミネラル、ビタミン、アミノ酸、酵素などが含まれるとして人気のはちみつだが、糖質の主成分のひとつ、フルクトースにはちょっとした問題があるという。
■3割にフルクトース不耐症
ミツバチにより採取された花蜜は巣の中で糖度が約80%にまで凝縮されるが、その主成分はフルクトース(果糖)とグルコース(ブドウ糖)。フルクトースは50%にもなるそうだ。
ニューヨークのトゥーロ・オステオパシー医学大学の非常勤講師で、消化器学が専門のニケット・ソンパル氏は、「人の25~33%はフルクトース不耐症(果糖不耐症)だと考えられています。そういう人がはちみつを大量に摂取すると、嘔吐や下痢などの胃腸障害が起きるのです」「フルクトース不耐症ではない人でも、はちみつの大量摂取で腸の不調を訴えることがしばしばあります」と説明している。
■赤ちゃんにはちみつはNG
はちみつは優れた食品ではあるが、2歳未満(日本では生後1歳未満)の子供について、「乳児ボツリヌス症の危険があるため、与えないように」と指導している国は多い。
日本の消費者庁によれば、乳児ボツリヌス症は腸内環境が未熟な乳児の腸内にボツリヌス菌が増殖し、毒素を放つために起きるとのこと。
便秘に続いて全身の筋力低下や脱力が起き、頭部を支えられない、母乳やミルクをうまく吸えないなどの症状が出てくる。適切な治療を受けないと死亡することもあるという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)