コロナ禍の結婚式中止で怒りの涙流すカップル 114万円の手付金が戻らない例も

契約、延期、そして解約。挙式にはタイミングにより違約金や手数料の発生もあり、約款をよく読むことが重要だ。

結婚式のカップル
(west/istock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、「今は結婚式を挙げられるタイミングではない」と感じ、予約をキャンセルしたというカップルは多い。同時に、高額の違約金や戻らぬ手付金に泣く例は世界各地で起きているという。

このたびイギリスの『Mirror』は、結婚式場に激怒しているカップルを紹介。これは仕方がない、いや納得できないと、人々の間で話題を呼んでいる。


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■114万円の手付金

新型コロナウイルスの影響を受け、せっかく予約していた結婚式をキャンセル。カップルにとっては、非常に無念だろう。

『Mirror』では、エセックス州サフロン・ワルデンに暮らす、トーマスさんとルーシーさんというカファーキー夫妻の解約例を紹介。ふたりは、ある式場に支払った手付金の7,500英ポンド(日本円で約114万円)のごく一部しか取り戻せず、激怒しているという。

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■6人に114万円も?

2019年11月に婚約したふたりは、同州チェルムズフォードの16世紀の豪邸が結婚式場になった『レエス・プライオリー』で、昨年8月に挙式する予定だった。

招待状を76名に送ったが、ロックダウン(都市封鎖)で式は今年の4月に延期に。しかしパンデミックは収まらず、行政は「結婚式は新郎新婦と招待客4人の計6人まで」と限定してきた。

たった6人なら、手付金の約114万円から大きなおつりが戻ると考えたが、式場側は「延期にもメンテナンスやスタッフの確保などさまざまな経費がかかっているため、手付金は返還できない」と主張。あまりの理不尽さに、カップルは市庁舎での挙式を決めた。

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■新型コロナは不可抗力?

ふたりが解約を申し出ると、式場は「手付金の返還は一部のみ」と返事してきた。この結果にカファーキー夫妻は「まったく納得できない。お金をもっと取り戻したい」としている。

その式場を特定の日に何としても押さえたいと焦ると、どうしても高額の手付金を支払うことになる。さらに契約書を交わしてしまうと、多くのケースで手付金の返還は難しいという。

また、ロックダウンあるいは緊急事態宣言下で、各事業所に営業自粛命令が出ている場合はともかく、それ以外の期間について、新型コロナウイルスのパンデミックが「天災のような不可抗力」と扱われることはないそうだ。


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■約款をしっかり読んで

日本でも、このコロナ禍で挙式をキャンセルするカップルは少なくない。だが、ウエディング業者や式場も必死であり、「不安だから」「思い描いていたような式が挙げられないから」といった理由に、情けを求めることはかなり難しくなっている。

結婚式は基本的に大変高額だ。手付金や保証金の支払い、契約、延期、解約、そして、それぞれのタイミングにより違約金や手数料の発生もある。

独立行政法人『国民生活センター』は、丁寧な説明や話し合いのなかでプロセスを進め、約款をしっかりと読むことの重要性を公式HPで訴えている。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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