小さな愛犬が10歳の飼い主を野生動物から防護 「ヒーロー犬」と話題に
重症を負いながらも、野生動物から飼い主を守った小型犬がいる。
2021/08/01 16:30
愛犬と散歩中の少女が、野生動物と遭遇。すぐさま逃げたものの追いかけられ、襲われかけた。そのとき勇敢な愛犬が飼い主を守ったことを、アメリカの『FOXニュース』が報じた。
■コヨーテに立ち向かった愛犬
カナダのトロントにある町で22日、10歳の少女がヨークシャーテリアのメーシーと散歩中にコヨーテに遭遇。リードを捨て逃走したが、コヨーテは少女を追いかけて襲おうとした。
そのとき、メーシーが飼い主を救うべくコヨーテに立ち向かい、懸命に闘ったという。
■ICUで生命をさまよう重傷
その結果、メーシーは背骨と脚に40針を縫うほどの重傷を負い、数日間をICUで過ごすことになった。
少女は今回の件に関して、メディアに「メーシーがコヨーテと闘っているとき、すぐに逃げて近所のおうちに助けを呼んだけれど、誰にも届かなかった」と語っている。住民はまさか自分が住んでいる地域でこのような事件が起こるとは、思っていなかったのだろう。
また少女からの電話を受けた母親のドロシー・クワンさんは、やはりメディアに対し「話を聞いたときはとても驚きました」「行きつけの獣医師にすぐ連絡しましたが、病院はすでに閉まっていたので、緊急病院へ電話しました」と語った。
■治療費のため募金活動を開始
なおICUで数日過ごしたこともあり、メーシーの医療費はおよそ4,000~6,000カナダドル(日本円で約35~52万円超)にも膨れ上がったという。母のドロシーさんは娘を守った愛犬を完治させるため、クラウドファンディングで援助金を募った。
その際、近所の防犯カメラがとらえたコヨーテと闘うメーシーの映像をYouTubeに公開。この動画を見た人たちは「勇敢な犬」「ヒーローだ」などとメーシーを称えた。そして視聴者からの募金も含め、目標金額の10,000カナダドル(約87万円超)を上回る26,000カナダドル(約227万円)が集まったという。
こうして医療費が支払われ退院できたメーシーを、家族は温かく迎えた。少女はクラウドファンディングのページで、協力してくれた人々に感謝を述べている。
■野生動物への対応は…
ドロシーさんは、野生動物を見守るエージェントやトロントにある警察と天然資源省に、今回の事故を報告した。
また「私の住んでいる地域で、ほかの住民がそうと知らずに野生動物に食べ物を与えている可能性があるので、コヨーテたちも食べ物を求め、森から下りて来たのかもしれません」「今回の件で、コヨーテを排除することを望んではいません。ですが、彼らは白昼堂々と現れ人間を恐れていないのは明らかな事実です」と忠告している。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)