溺れそうな12歳少年を目撃しとっさに川の中へ 泳げない8歳少女が見事に救出
勇気ある少年少女によるとっさの救助活動。しかしそれは、自らの命も落としかねない危険なものだ。
スコットランドから、勇敢な8歳少女の話題が飛びこんできた。川で溺れかかっていた12歳の少年に気づいた少女が、自身は泳げないにもかかわらず川に入り、救助に成功したという。『Metro』ほか海外メディアが報じている。
■深さが不安定な川
勇気があふれる少女による救出劇は、パース市のモンクリフ島を流れるテイ川から伝えられた。「真のヒーローだ」と話題になっているのは、ティアニー・バットちゃん(8)。そして、救出された少年はケイデン・パターソンくん(12)。
川は底が不安定で、水の深さも場所によってかなり異なる。ある地点で突然足が着かなくなり、少年はパニックに陥ってしまったという。
■無我夢中だった少女
溺れかかっていたケイデンくんはわずかに悲鳴をあげたが、大人たちは誰も気づいていなかった。ティアニーちゃんは居ても立ってもいられなくなり、即座に川の中へ。自身が泳げないということなど、すっかり忘れていた。
幸いにもなんとか足が着く深さだったため、ティアニーちゃんは少年の頭を水の上に保ちながら、歩いて川岸へ。「自分も溺れるかもなんて全然考えていなかった」と話している。
■「命の恩人」と少年の母親
猛烈な暑さに見舞われたスコットランドでは、先の週末に水難事故で6人が死亡していた。ケイデンくんがそこに名を連ねることを免れたのは、ティアニーちゃんの勇敢な行動のおかげだ。
パースシャーのクリフから遊びに来ていたケイデンくん。母親のケリーさんは「ティアニーちゃんは命の恩人。何とお礼してよいのか…心の底から感謝しています」と話すが、ケイデンくんについては「息子はあれ以来、完全に水を怖がるようになりました」と話している。
■冷静さも必要
一方、ティアニーちゃんの父親のグレイグさんは、2人の無事に安堵すると同時に、メディアの取材には「娘は体内に沸いたアドレナリンのおかげで、無我夢中で川に入ってしまいました。そうした救助はいつも成功するとは限らないのに、ずいぶん危ないことをしたものです」と話している。
少年少女の冷静さを欠いたとっさの行動は、自らの命も落としかねない危険なものだ。自身が動かず、周囲の大人に大声で呼び掛けることが最善策だということを忘れてはならない。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)