アインシュタインに勝るIQ162の9歳少女 いじめの苦しみをバネに宇宙科学の道へ
IQ162 の9歳少女は今、英語の猛勉強の傍ら、2つの教育機関でシステム工学や数理工学を学んでいる。
3歳でアスペルガー症候群と診断されるも、小学生にしてIQテストのスコアはなんと162。天才的物理学者のスティーヴン・ホーキングやアルベルト・アインシュタインより上という、恐ろしいほどの天才的頭脳を持つ少女がメキシコにいる。
宇宙飛行士を目指す専門的な勉強も始まっているが、両親によれば幼少期にはそれなりの苦労もあったようだ。
■アスペルガー症候群の苦しみ
「メキシコのちびっ子アインシュタイン」「無限のIQの持ち主」などと称えられているメキシコの少女は、ベラクルス市生まれで現在9歳のアダラ・ペレス・サンチェス(Adhara Pérez Sánchez)ちゃん。
3歳の時、病院で自閉症スペクトラム症のうちのアスペルガー症候群だと診断され、母親のナリー・サンチェスさんは、アダラちゃんが周囲とコミュニケーションが取れないことに心を痛めながら、静かに見守っていた。
だが、融通のきかなさやこだわりの強さが目立つアダラちゃんは、小学校で陰湿ないじめを受けるように。小さな部屋に閉じ込められ施錠される日々に、次第に心を病んでいった。
■転校によりすべてが好転
学校に行きたくないと言うようになった娘に、母親のナリーさんは中退を決断。個々の才能を限りなく伸ばすことを謳うフリースクール『Centro de Atención al Talento(CEDAT)』に転校させた。
その決断は大成功だった。アメリカの『NBC News』によれば、アダラちゃんはIQテストで162という驚きのスコアを記録。
天体物理学の書籍を読むことが大好きで、ティファナで開催されたある『こども会議』では、ブラックホールについての完璧なプレゼンテーションで全ての大人たちを圧倒したという。
■固まってきた将来の夢
そんなアダラちゃんに、アメリカの州立アリゾナ大学、そして私立の超名門、テキサス州ヒューストンのライス大学の学長から手紙が届いた。いずれも「我々は、世界屈指の専門家による優れた宇宙科学プログラムを提供しており、宇宙飛行士も排出しています。あなたもここで皆さんと一緒に勉強してみませんか」という内容だった。
たとえばアリゾナ大学の研究チームは、火星探査機の氷の発見に一役買うなど、天文学や惑星科学において米航空宇宙局(NASA) との共同研究が活発に行われている。感動したアダラちゃんは、さっそくNASAのジョンソン宇宙センターを訪問。アメリカの大学進学と宇宙飛行士になる夢を、強く意識するようになった。
■スマートブレスレットを開発
アダラちゃんは現在、英語の猛勉強の傍ら、天文学の国際的イベントやセミナーに積極的に参加し、メキシコシティのUniversidad CNCI、UNITECという2つの教育機関のオンライン講座で、システム工学や数理工学を学んでいる。
そんな中、彼女はスマートブレスレットを開発し、自閉症スペクトラム症の子供を育てる親たちを喜ばせた。子供がそれを手首に巻くことで、発作的な感情の爆発などを予測することが可能になるという。
宇宙科学の勉強と並行し、未知の世界がまだまだ多い脳科学に関しても、ぜひとも研究を行っていってほしいものだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)