死後に体を堆肥化する新たな“旅立ち” 生前の申し込みも続々の反響
遺体は火葬か埋葬か。世界的にはそれが一般的であるに違いないが、今は新たな方法も…。
人は死後、埋葬または火葬されるもの。そのような伝統にこだわる時代も、終わったのかもしれない。遺体を堆肥にしてほしいと願う人が増えてきたことを、『People』など海外のメディアが報じている。
■遺体を堆肥化するアイデア
アメリカで暮らすカトリーナ・スペードさんの両親は、そろって医療関係者だった。そのためカトリーナさんは子供時代から家族と生と死について話し合う機会が多く、特に抵抗を感じることはなかったようだ。
そしてカトリーナさんも大人になり、息子ふたりを持つ母親に。その頃からますます「死んだらこの体をどうしよう…」と考えるようになったのだという。
そんなカトリーナさんは、あるとき友人から「死んでしまった牛の死骸を、堆肥にして利用する農業従事者もいるんだよ」という話を聞かされた。その話が事実であれば、人の遺体も堆肥としてきっと有益に使える。そう考えたカトリーナさんは、遺体を堆肥にすることを思いついた。
■ “旅立ち方”もさまざま?
「環境にとっても、より優しい旅立ちをする」「そんなオプションを人々に提供したい」。カトリーナさんのそんな考えに賛同する人も少なくはなく、遺体の堆肥化を合法化している州もある。
カトリーナさんはメディアの取材に応じ、「(火葬などで)環境に害を与えるより、この惑星を助ける選択肢があればどうかしら…と考えたんです」「最後に、優しく有益な行動をしてから旅立つんですもの…それは正しいことでしょう」と語った。