人が「12」という数字を好む理由をチコちゃんが解説 ルーツは狩猟生活時代から
『チコちゃんに叱られる』で12がワンセットとなる理由を解説。狩猟時代から使われる概念だった。
18日に放送された『チコちゃんに叱られる!!』(NHK)で扱われたテーマのひとつ、「なんで人は12個で物をまとめたがるの?」が注目を集めている。
■12ワンセット
時計が12時までとなっていたり、鉛筆やチョコレートなどさまざまなものが1ダース12個セットであったり、テレビのリモコンが12までであったり、ピアノも1オクターブが12となっている。生活の中には多くのところで12が1セットとなっているが、どういう意味があるのだろうか。
チコちゃんはその回答として「争いが起きにくいから」と回答。12で1セットとなるのは時計が生まれる以前から重要な考えだったようだ。
この考え方は狩猟生活時代から仲間同士で食料か物を分ける際に使われていた。例えば10の場合は2人か5人の場合でしかきれいに分けることができないが、12であれば2、3、4、6と多くの場合でキレイに分けることができる。
■時計の概念でさらに身近に
人が数字を書けるようになるまえから、この12の性質を利用していたようで、時計が12時、1年が12カ月という概念が導入されるとさらに12はさらに身近なものとなった。
こうして12で1セットと考える12進法という数の数え方が世界中に拡散された。12が特別であることは言語にも影響を与えた。例えば英語の数の数え方は12は「Twelve」となるが、13の「Thirteen」から呼び方のパターンが明らかに変化する。
他にも、長さの単位も1フィート=12インチとなっていたりとさまざまなところで12を1セットが用いられている。
■10進法が普及している理由は…
12でワンセットとする数え方の他に10でワンセットとする数え方も普及している。これは、「指を使って数を数える場面」を想定して作られたものだという。
異なる文化圏との貿易の際などで、12進法と10進法の2つの数え方が原因で混乱が発生したこともあるようだ。それを機に世界で単位を10進法に統一するという動きが出て、メートル条約が結ばれることとなり、10進法が世界の基準となった。
しかし、12という数が「分けやすい」「並べやすい」という性質を持っているおかげで、今もまだ生き残り続けている。
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(文/しらべぇ編集部・Aomi)