立民・枝野幸男代表、総選挙に向け鼻息荒く 「時代が私に追いついてきた」
立憲民主党の枝野幸男代表が記者会見。売れ行き好調な新著『枝野ビジョン』について語った。
■構造改革と格差
筆者はそこで、枝野氏が著書で書く格差社会について質問した。一般的には「小泉改革が格差を拡大した」という説がよく聞かれるが、日本版Wikipediaの「聖域なき構造改革」という項目では、むしろ格差は縮小されたという説が多く紹介されている。そのことを枝野氏にぶつけた。
枝野氏は「ミクロに部分的な数字を見れば、いろいろな評価があるかもしれないが、多くの国民の皆さんの生活実感として、明らかにこの30年ほどの間に格差が拡大していることは否定できない。否定するミクロな部分的なところを取り上げてもまったく説得力がない話」と説明。
格差の拡大は小泉改革によるものだけでなく、日本の社会が先進国に追いついたことと人口減少のなかで構造的に格差が拡大しやすい中でアクセルを踏んだと指摘した。
ただ、売れ行き好調な『枝野ビジョン』だが、SNS上では野党支持者と思われる人から「消費税減税に後ろ向き」「国民負担を否定していない」といった声があがり、評判は芳しくない。
■10万円再給付・消費減税・所得税ゼロ
5月31日の会見では、筆者は立憲民主党の経済政策について問うた。同党が経済政策の目玉として「消費税減税」「一律10万円再給付」「中間層以下への所得税ゼロ」を練っていると聞き、ぶつけた。
枝野氏は「今の3つのメニューを掲げて、こうしたものをどう組み合わせていくのかということは、これは去年の秋の国会、代表質問で私自身が提案をしております。したがって江田調査会長・代表代行ともいろいろ相談をしながら進めていっております」と前向きな回答。
これを聞いた高校生のお子さんを持つ女性が「これが実現すれば子供を大学に進学させられる」とつぶやくなど、SNSでは好意的な反応が目立った。