東工大生、頭脳でなく「パワー」で難題解決 全国の力自慢に夢と希望あたえる

紙飛行機の性能を競うコンテストにて、奇才を放つ参加者が登場。その驚きの記録に注目が集まっている。

2021/06/04 12:00

■ニュートンの「リンゴ」ならぬ「ゴミ箱」が決め手

「紙飛行機」コンテストに球体で出場することに疑問を感じる人もいるかと思うが、てるるんさんの機体は当然ルールの範疇であり、そのため入賞を記録しているのだ。

今回のコンテストでは「A3ケント紙2枚以内」の条件で1名1機製作、 ケント紙・のり・重りのみを使用、飛行距離と飛行時間を計測して総合ポイントを競う、といったルールの元で行なわれたという。

てるるんさんも初めから真理にたどり着いたワケではなく、元々はじつにオーソドックスな紙飛行機を作成していたのだが、こちらは「2〜3メートルしか飛びませんでした」とのこと。

だが、機体の調整をしている最中、てるるんさんに電流走る───。「怠惰な私は普段ティッシュのごみをゴミ箱に遠くから投げ入れており、飛行機よりも丸めた使用済みティッシュのほうが飛ぶということに気づいたため、飛行機を作った際のケント紙のあまり切れを丸めてみました」と当時の様子を振り返ってくれた。

しかし流石の猛者・てるるんさんも気が引けたのか、恐る恐る先生にルール上問題ないかを確認したところ「否定はしない」という心強い言葉が返ってきたため、愛機を信じてそのまま飛翔させたという。


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■3戦目で「運命」の出会いを果たす

もちろん大多数の参加者は「飛行機」の形状を保った紙飛行機で参戦していたため、てるるんさんは周囲のリアクションについて「先生も他の参加者も、裏をかかれたという感じで驚いていました」とコメントしている。恐らくかつて浦賀にやってきた「黒船」を目撃した人々も、ほぼほぼ似たような反応を見せたはずである。

紙飛行機(?)
(画像提供:てるるん パラシュート東工大一の数弱&化強さん)

なお対戦は、1クラスを2ブロックに分け、ポイントによってそれぞれのブロックのベスト4を決めた後、その4名で一騎討ちのトーナメント形式でブロック優勝を決め、最後に決勝戦という流れであった。

1戦目と2戦目では黒船を上手く飛ばし、順当に駒を進めていったてるるんさん。しかし3回戦となるブロック決勝では、自身と似た発想の機体を手にした参加者とマッチングしてしまう。

これには流石に動揺してしまったのか、投げるのに失敗し、散々な記録に。結局このときの対戦相手が優勝に輝くことになるのだが、相手の機体は「着地後に転がって距離を稼ぐようにするため、なるべく球体にする」という改良を重ねていたそう。まさに飛天御剣流も驚きの「隙を生じぬ二段構え」というワケである。


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■コンテストを振り返って…

奇しくも「同じタイプのスタンド」と出会ってしまったてるるんさん。他の参加者の機体については「2位と4位の人は正攻法でした。すごい!」「他には、フリスビーのようなものをつくって飛ばしている人が2人いました」と、称賛の声を送っている。

時には「見栄え」や「知識」よりも、シンプルな発想が結果をもたらすケースもあると教えてくれた今回のエピソード。何か大きな壁にぶち当たっている人は、一度物事をシンプルに捉え直してみると、案外すんなり解決するかもしれない。

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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ

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