TikTokで流行の「ナンチャッテ舌ピアス」は超危険 13歳少女が緊急手術へ

胃から下腹部まで、15センチ以上も残った手術痕。本人は、自身の愚行をひどく悔やんでいるという。

2021/06/02 17:00

舌ピアス
(Goos_Lar/istock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

適度な再生時間もウケて、大人気のTikTokの動画。だが体験型、実験型の動画には無責任なものが非常に多い。若者の間では、命の危険すらある「ナンチャッテ舌ピアス」なるものがはやっていたようだ。

イギリスの『Liverpool Echo』『Mirror』などが、ある少女の身に起きた悲劇の話題を伝えている。


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■きっかけはTikTok動画

イギリス・マージーサイド州のレインヒルに暮らす13歳の少女。彼女は最近、TikTokの動画がきっかけで「ナンチャッテ舌ピアス」なるものを知り、さっそく自分も試してみたところ、命の危険にさらされて大手術を受けた。

その後、母親のフェイ・エリザベスさんが、地元メディア『Liverpool Echo』の取材に対応。娘の名前は明かさず、痛々しい腹部の手術痕を撮影した写真だけが提供されている。

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■画像検査で異物と穴を確認

少女が作った舌ピアスは、小さな数粒で模様を形成していた。だが、その正体は「飲み込んだら危険。粒が複数なら消化管に穴が開く」と恐れられている磁石ボール。強い磁力を利用し、舌を上下から挟むという方法だった。

ある日、少女は黒い液体を吐き、ひどい腹痛を訴えてアルダー・ヘイ小児病院へ。画像検査で、腹部に丸い小さな異物が多数存在すること、それらが互いに強く引き合うことで、虫垂や腸の組織に穴が開いていることがわかった。

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■無意識のうちに飲み込む

「磁石ボールを飲み込んだ記憶がない。まったく無意識だったと思う」と話す少女には、ただちに緊急開腹手術が行われた。摘出された磁石ボールは15粒。穴が開くなどダメージを受けた患部は、切除するしかなかった。

術後の経過は良好で、あと1~2週間で退院できるという。しかし胃から下腹部まで15センチ以上を開腹という大きな手術となり、少女は痛々しい縫合の跡を見ては、「愚かな過ちだった」と悔やんでいるという。


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■重篤な感染症を起こす例も

この少女だけではない。やはり同じ方法で「舌ピアス」に挑戦した11歳の少年は、磁石ボール5粒を飲み込み、2度目の手術後に感染症を発症。重篤な状態に陥っていることが、最近になって伝えられていた。

思春期に入った子供が何を考え、友達の間で何がはやっているのか、なかなか把握できなくなったと感じる親は多い。冒険心とワルへの好奇心にあふれる年頃だけに、危険な誘惑に満ちている実験系の動画には特に注意が必要だ。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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