自称愛犬家YouTuberが子犬虐待動画で逮捕 「415万のフォロワーが喜ぶかなと」
YouTuberの世界は熾烈なアイデア戦。過激さを追求して動物虐待の要素を取り入れ、通報される者は多い。
チャンネル登録者数415万人を誇るインドのYouTuberが、「フォロワーを喜ばせるための動画」として動画動物虐待の罪で逮捕された。21日に投稿した1本の動画がきっかけだったことをインドのメディア『NEWS18』が報じ、それをイギリスの『Metro』ほかが伝えている。
■背に取り付けられた風船
事件で逮捕されたのは、ニューデリー在住で、YouTuberに『GAURAVZONE』というチャンネルを持つガウラブ・シャーマ容疑者(32)。
問題の動画には「ドル」という名のポメラニアンが登場し、ヘリウムガスを充填した複数の風船がハーネスに取り付けられると、その小さな体が宙にゆっくりと舞い上がる。
これを見て驚いたフォロワーが警察に通報し、事情聴取が行われたことで動画は削除となった。
■バルコニーにぶつかる
動画で、ポメラニアンは風船の浮力を感じた瞬間、自分の身に何が起きるかと恐怖で足をばたつかせている。現場のすぐ横には大きな木があり、枝にぶつかれば風船はすぐに割れるだろう。
それでも「ワン、ツー、スリー」のかけ声とともに、シャーマ容疑者が手を放すとポメラニアンは宙へ。少し揺れながら上昇し、集合住宅の2階のバルコニーに体をぶつけるなどしている。
■「僕は愛犬家ですよ」
マルビヤ・ナガー警察の取り調べに対し、シャーマ容疑者は、犬の体がゆっくりと上昇し、ほどほどで下がってくるよう風船の数を調節したと主張。自身は大変な愛犬家で、ポメラニアンは母親の愛犬だから問題はないと訴えたが、警察は動物虐待にほかならないと判断した。
その後、チャンネルには謝罪の動画もアップされたが、問題の動画はすでに多くの人が閲覧し、話題は拡散済みだ。
■若年層も「やりすぎ」の感想
しらべぇ編集部が、YouTuberの動画を見ている全国10〜60代の男女745名を対象に調査したところ、「やりすぎだと思うことがある」と回答したのは全体の67.4%だった。体を張った実験系動画が好きな人も多いと考えられる10代の女性がトップというのは、意外かもしれない。
無数のライバルがおり、勢いが衰えれば途端に人気が落ちるYouTuberの世界。熾烈なアイデア戦のなかで、過激さを求めるあまり動物虐待の行為に出て警察沙汰になり、失脚する者も多いようだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国10代~60代のユーチューバーの動画を見ている男女745名 (有効回答数)