チコちゃんがアルファベット大文字・小文字がある理由を解説 省スペースのために…

『チコちゃんに叱られる』でアルファベットに大文字小文字がある理由を紹介。時代の遷移とブームによって文字が進化した。

2021/05/15 11:40

チコちゃん

15日に放送された『チコちゃんに叱られる!!』(NHK)で扱われたテーマのひとつ、「なぜアルファベットには大文字と小文字がある?」が注目を集めている。


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■その理由は「紙を節約するため」

チコちゃんの気になる回答は「紙を節約するため」という。英語のアルファベットは大文字からスタートしているのだが、時代が進むごとに小文字が生まれ、併用されるようになったようだ。

最古のアルファベットはもともと紀元前1700年程まで遡る。現在のパレスチナやシリア辺りで生まれたと言われており、ものをかたどった絵がルーツの象形文字である。

そして、現在のような形が生まれたのが1世紀だという。ちなみにアルファベットと言われると英語を思い浮かべるが、もともと、ローマ帝国で使われていたラテン語を書き表すための文字だ。そして小文字が生まれたのは、現在のフランス・ドイツの場所にあったフランク王国だった。

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■出版ブームで小文字が誕生

フランク王国では、8世紀ごろに出版ブームがきており、それが小文字の誕生に大きく関係しているようだ。同じく8世紀に西ヨーロッパの大部分を支配したカール大帝は「これからは学問が大事になる時代」と宣言。

人々は教養をみにつけるべく聖書や文献を書き写した書物を量産するようになった。しかし、当時は現在のように安価な紙は出ておらず、貴重だった羊皮紙で書物が作られていた。学問を広めようにも、紙が高級なせいで量産がうまく進まなかった。

そんな中、カール大帝の前に現れたイギリスの神学者・アルクインが小文字を開発。当時は文字を紙に詰め込むために大文字を崩した文字を既に使っていたのだが、崩し文字を小文字として統一することで、紙を節約できると提案した。


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■小文字の特徴のおかげで紙の節約に

文字は大昔、石に彫って書かれていたというルーツがある。石に彫る際には曲線が彫りづらいため、直線を主として構成されるという特徴があった。しかし、紙であれば、曲線も簡単に書くことができる。

小文字は「幅が狭い」「曲線が多い」「画数が少ない(書く時間が短縮)」という特徴を持ち、書物を量産するにはうってつけの文字だった。出版ブームから大量に文字を書く必要が生まれ、小文字ができたという経緯は人間の知恵を感じる。

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(文/しらべぇ編集部・Aomi

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