「100円やるから頭を叩かせろ」 同級生のいじめがエスカレートし12歳少年が死亡

クラスで人気者だった男の子がいじめの被害に。そこには嫉妬心などもあったのだろうか。

2021/05/15 14:00

100円・100円玉
(laymul/istock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

アメリカでこのたび、12歳の少年がいじめにより死亡した。加害者は複数の同級生たちで、金銭と引き換えに暴力を加えていた。そんな許しがたい話題をイギリスの『Mirror』や『The Sun』などが報じている。


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■「1ドルやるから叩かせろ」

アメリカ・ニューヨーク市で7日、ロミー・ビルサントくんという12歳の少年が、学校でのいじめが原因で死亡した。加害者の生徒たちはロミーくんに、「1ドル(約109円)やるから頭を叩かせろ」と告げ、拒否させず、お金を渡すと頭や背中を叩くようになった。

次第にエスカレートし、あるとき頭に飛び蹴りをくらったロミーくんが倒れ込んだ。それが致命傷になったと考えられている。

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■いとこにいじめを打ち明ける

死亡する前日、ロミーくんは学校で激しい頭痛を訴え、しばらく保健室で休んでいた。そんな中、いとこのロッドウィニー・イグザンタスくんには、同級生からの暴力について悩みを打ち明けていたとのこと。

ロッドウィニーくんはメディアの取材に、「今月5日と6日に、2人の同級生から背中と頭に激しい飛び蹴りを受けたと言っていた」と話している。ところが、校長が加害者の生徒たちに事情を尋ねたところ、誰もが「あいつは1ドルがほしかったんだ」と答えたという。

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■学校は病院へ連れて行かず

学校側は体調が回復せず嘔吐しだしたロミーくんについて、ただちに父親のロマン・ビルサントさん(59)に連絡。しかし仕事中で電話がつながらず、そのまま様子を見ていた。

両親はメディアの取材に、「そこでなぜロミーを病院へ連れて行ってくれなかったのか。頭を強打した後に頭痛や嘔吐があったら、親の許可など待たずに病院へ連れて行ってほしかった」と不満を訴えている。

教育委員会は事態を重く受け止め、徹底的に調査を行い、遺族、そしてショックを受けている在校生たちのサポートにも努めていくとしている。


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■人気者だった少年

「大事な息子がいじめっこたちに殺された。息子を失った悲しみから立ち直れない」と、涙ながらに語っているロマンさん。将来は俳優になることを夢見ていたロミーくんは、バスケットボールが得意で、いつも明るく学校の人気者だったという。

誰一人として幸せにはなれないいじめ。幼少期にその被害にあい、性格や人生観が変わってしまう子も少なくない。子供の様子に異変を感じ取ったら決して放置せず、ホームスクールやフリースクールなど別の教育手段を検討することも必要だ。

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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ

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