介護施設で暮らす認知症の男性 ドアの電子ロック暗証番号を解読し妻と脱出

電子ロック式のドアは入居者には開けられない。そう考えていた施設職員らが、ある夫婦に度肝を抜かれた。

■あっけなく発見された夫妻

施設を抜け出した夫妻だが、30分ほど経過した頃に通りがかりの人に見つかり声をかけられた。それがきっかけで施設にも情報が伝わり、夫妻はそのまま施設に戻ることになったという。

幸いにもケガひとつなかった夫妻に、職員らは「いったいどうやって暗証番号を解読したのですか」と質問。それに対し夫は「かつて軍人だったんです」と話し、その当時モールス符号を使う仕事をしていたこと、またその経験が暗証番号の解読に役立ったことを明かした。

これを機に、施設内の電子ロックの暗証番号は全て変更されたという。


関連記事:新型コロナ感染者が宿泊療養施設を一時脱走 その真相を神奈川県に直撃

■施設の対応

「入居者の安全を第一に考えてきました」というこの施設。だが認知症を患う夫妻があっさり外に出てしまったことを問題視され、州当局より20万円以上の罰金を支払うよう命じられた。

施設は徘徊予防を徹底すべく対策を強化するといい、今後は職員同伴で施設の外を散歩する時間をもうける予定とのこと。また夫妻の娘も大変驚いており、今後はより定期的に訪問し散歩などに連れ出すことを決めたそうだ。

老いて認知症を患ってはいても、むかし頭に叩き込んだ知識はまったく衰えていなかったようだ。

・合わせて読みたい→サンタ役がスーパースプレッダーか 訪問した介護施設で75名が新型コロナ陽性

(文/しらべぇ編集部・マローン 小原

【Amazonセール情報】ココからチェック!