Googleで「沖ノ鳥島」と入力すると… あまりに辛辣すぎるサジェストが話題に
日本の最南端に位置する島こそが「沖ノ鳥島」だが、こちらの島名を検索サイトのバーに打ち込むと、現れるのは…。
■「ずるい」と聞いて担当者は…
まずは外務省の担当者に、「沖ノ鳥島の存在がずるい」とされているサジェスト結果について相談。決して記者がそのように考えているワケではない…のだが、どうしても緊張が走ってしまう。
しかし担当者はそれしきのことでは全く動揺を見せず、「海洋国家」としての日本の指針が表記された同省の公式ページを紹介してくれた。
日本は四方を海に囲まれた海洋国家であり、石油や鉱物等のエネルギー資源の輸入のほど全てを海上輸送に依存しているだけでなく、国土面積が小さく、天然資源の乏しい島国である。そんな日本にとって海洋の生物資源や周辺海域の大陸棚・深海底に埋蔵される海底資源は、経済的な観点から非常に重要な存在。
また外務省では「力ではなく、法とルールが支配する海洋秩序に支えられた『開かれた海洋』は、日本だけでなく国際社会全体の平和と繁栄に不可欠である」とも定義している。
■日本にとって重要な存在
確かに日本は国土の小さい島国だが、そんな日本にも海がある。
海洋法に関する国際連合条約に基づいて設定された「排他的経済水域」(EEZ)という海域は、沿岸国が基線(領海などの幅を測定する基準となる線)から200海里(370.4km)の範囲で設けることができ、同水域において沿岸国は、特定の事項に関する主権的権利や管轄権を有することが可能に。
具体的に言うと、同水域内では、生物・非生物を問わない天然資源の探査、開発、保存及び管理、人工島等の設置、海洋の科学的調査、海洋環境の保護及び保全等に関する管轄権を有すことになるのだ。
■沖ノ鳥島が「島」でなくなると…
続いて記者は、沖ノ鳥島が日本の「島」として認識されなくなった場合、日本の経済水域がどのように変化するのか調査を実施。
しかし外務省、国土交通省、農林水産省にこちらの質問をたずねてみたところ、いずれの省からも「私どもの管轄ではなく…」という煮え切らない回答が返ってくるのみ。外務省に質問すると「国土交通省が適任」と説明され、国土交通省に質問すると「外務省の管轄」と諭されてしまう…といった具合に、たらい回しのような状態が長らく続いてしまった。
そのため具体的に「何平方kmから何平方kmに減少する」回答は得られなかったが、東京都産業労働局によると「沖ノ鳥島は、日本の国土全体の面積(約38万平方km)を上回る約40万平方kmもの排他的経済水域を持つ、きわめて重要な島」とのことで、その重要性が推し量れるだろう。
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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)