銀座のど真ん中にある「銭湯」に昼間から通う男性たち その生き方が粋だった
銀座の繁華街の裏手に、長い歴史を刻む銭湯がある。昼間っから銀座で風呂…一体どんな人たちが通っているのか。
東京・銀座のど真ん中に、ここだけ時間が止まったかのような老舗銭湯がある。
営業開始時間の14時になると大勢の人が集まるこの銭湯。近隣に住宅地はなく、一体どんな人たちが通っているのだろうか。
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■金春湯
銀座駅を下車し、目抜き通りである「中央通り」を新橋方面に徒歩5分。
高級ブランド品店が集う百貨店「GINZA SIX」や「フェラガモ」「クリスチャンディオール」などが立ち並ぶエリアに「金春湯(こんぱるゆ)」はある。
場所は大通りから一本裏手。高級ブランドショップなどを見た直後に銭湯という光景は、なんだか不思議な感覚だ。だが、なぜこの場所にお風呂があるのか、看板を見ただけで妙に興味を惹かれてしまう。
■ちょっと勇気がいる瞬間
この金春湯、開業は1863年とじつは150年以上の歴史がある老舗だ。
ビル入口はやや薄暗く、その通路を抜けると下駄箱が並ぶ銭湯の入口に到着する。左右にドアがあり「男湯」「女湯」の文字。フォントがすでに歴史を感じる。また、先ほどまでの雑音が嘘かのように鎮まりかえっている静けさあふれる空間だった。
思い切ってドアを開けると、一気に明るくなり視界が広がる。番台に座っていた年配女性が「はい、いらっしゃい。大人470円ね」とすぐ記者に声をかけてくれた。