サメ映画愛する「午後ロー」が25周年 番組Pが明かす「史上最大の思い出」とは?

カルト的人気を誇る「午後のロードショー」が放送開始25周年を迎えた。同番組プロデューサーにこれまでのマル秘エピソードを振り返ってもらった…!

1996年に放送を開始した映画番組『午後のロードショー』(テレビ東京、以下午後ロー)が今年4月で番組誕生25周年を迎える。

平日午後(13時35分から放送)の帯番組のため、放送回数はこの25年でなんと5,000回以上。一体どんな視点でこの膨大な映画作品をチョイスしてきたのか、番組プロデューサーを直撃した。


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■午後ローの思い出

午後のロードショー・ジェイソン・ボーン
© 2016 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

しらべぇ記者が若手時代、ほぼ毎日昼食を誘ってくれる上司がいた。場所は毎回繁華街の裏通りにある古ぼけたスナック。会社の愚痴を聞きながら、時に説教を食らいながら800円の日替わり定食を黙々と食べる。

カウンター越しには年季が入った小さいテレビ。そこには毎日この番組が映し出されており、時に怒声を浴びせられつつも「なんだこのヘンテコなヘビが出てくる映画…」と呑気に眺めていたものだった。

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■名作からB級作品まで

午後のロードショー・ワイルド・スピードMEGA MAX
© 2011 Universal Studios. All Rights Reserved.

ある人は休み時間の休憩室で、ある人は会社を休んでベッドに横たわりながら…午後ローはあらゆる映画ファンにとって心のオアシスなのだ。

特徴は選ばれる映画タイトルのセンスで、『ポセイドン・アドベンチャー』や『ボディガード』『荒野の用心棒』といった新旧の名作、人気作、さらにはアカデミー賞ノミネート作品が放送されたと思ったら、次週にはサメやワニ、ヘビが暴れ狂うとんでもないB級パニック映画が放送されたりする。

そのバラエティに富み、やや破天荒な作品チョイスは映画の楽しさを追求し続ける番組製作陣の努力の結晶でもある。

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■「日々、未見の作品を確認」

午後のロードショー・ハンターキラー潜航せよ
©2018 Hunter Killer Productions, Inc.

番組を担当するテレビ東京映画部・岡本英一郎プロデューサーに話を聞いた。

———岡本さん、25周年おめでとうございます。普段、放送する映画はどうやって選んでいるのでしょうか?

岡本:映画のチョイスついては、2つの流れがあります。まず放送作品の選定についてですが、配給会社さんからご提案頂いた作品や、今後購入する可能性のある作品を発掘するために映画館に行ったりするなどして、プロデューサーが作品を選定しています。


大事にしていることは、誰が見ても“面白い”と感じる映画を選ぶということと、民放は視聴率も取らなければいけないので、視聴率が取れる作りになっている映画を選ぶということの両立を目指します。


作品の購入を検討するにあたり、未見の作品を確認することも日々しています。本数的には配給さんからのご提案作品を年間100~200本くらい、劇場では80~130本くらいですかね。新作もどんどん取り入れていけるよう、最新作のチェックも欠かせません。


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■シーズナリティを大事に

———年間300本以上をチェックとは驚きました…。番組では月やシーズンによってラインナップに特徴がありますが、これはどういう方針で?

岡本:夏なら海を舞台にした作品やサメ、ワニなど水辺のパニック作、夏休みの学生の人も楽しんでもらえるような作品。


アカデミー賞の季節には過去のアカデミー賞受賞作品をラインナップに加えるなどシーズナリティも大事にしながら月々の特性を考え、どの組み合わせが一番魅力的になるか話し合いながら決定しています。

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