競馬レース最後の直線ど真ん中に男が乱入 巧みにかわし馬を守った騎手らが激怒
競走馬が全力で疾走する競馬場。最後の直線で馬たちは、時速60キロメートルほどのスピードでゴールを目指す。
競馬のレースで観客席が大興奮するゴール直前の最後の直線。だが、何があってもフェンスを越えることだけは許されない。ニュージーランドの『stuff』やオーストラリアの『news.com.au』ほかが、驚きの乱入事件について報じた。
■トラックのど真ん中に1人の男
ニュージーランド北島ウェリントンのトレンサムにあるトレンサム競馬場。『Wellington Cup Day』という一大イベントを翌日に控えた1月29日、この競馬場の第8レースで驚きの事態が起きた。
最後の直線において、ゴールまで150mという芝のトラックのど真ん中に、白いシャツを着た男が乱入してしまったのだ。
■転倒すれば馬や騎手も…
乱入者の存在に気づいた騎手が巧みに手綱をさばき、どの馬も何とか男の両脇を駆け抜けることができたが、馬の体重は平均500kg、時速は60kmほど。衝突したら男は即死で、転倒によって馬や騎手も命を落とす可能性が十分にあった。
その様子を捉えた動画はツイッターにも投稿され、「とんだバカ野郎だ!」「死ぬのはお前だけじゃないんだぞ」といったコメントであふれかえっている。
■「生きているだけ幸運」
馬たちが走り抜けた後、男は我が身を祝福するかのように天に向かって両腕を上げ、ふらふらと観客席に戻った所で身柄を取り押さえられた。
レースで優勝したダニエル・ジョンソン騎手は、「死なずに済んだだけ彼は幸運。私たち(騎手)のほとんどは、かなり近づくまで彼の存在に気が付かなかった」と語り、レース中継の実況アナウンサーも「こんな命知らずの馬鹿は見たことがない」とバッサリ。
SNSでは「2021年の最高の馬鹿は、もはやコイツで決まりだろう」と盛り上がっているようだ。
■刑事告訴に永久追放も
レースの着順もこの乱入の影響を受けたと判断され、インターネット投票を扱うオンライン・ブックメーカーはさっそく返金の要望に応じており、配当に狂いが出ている模様だ。
男は2月4日、ロワー・ハットのハットヴァレー地方裁判所への出廷を命じられているが、刑事告訴は免れそうにない。そのうえ、ニュージーランドのすべての競馬場が、この男を「生涯出入り禁止」とするものとみられている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)